第5講座(System-5)

1代目選り抜きのポイント(2)
〜将来を見据えた「明け抜き」の選別基準とは?〜


さて、じっくりと冬を越させ、水ぬるむ春の季節になると、いよいよ第一関門となる「明け抜き」の作業に入ります。屋内の水槽だけを用い、趣味の延長線上でインスタントな青ヤビーを生産しているようないい加減なブリーダーは別としても、実績ある青個体生産技術を持った信用あるプロ・ブリーダーの場合、その品種がヤビーだろうとアメザリだろうと、体色特性のある個体を生産する場合には、しっかりとした寒ざらしを掛けて個体特性を顕在化させ、この明け抜きでしっかりとした資質を持った個体だけを選り抜いて選別を行い、出荷しているものです。もちろん、すべての繁殖が青個体作出目的というわけではありませんが、プロとして売る、売らないは別としても、実際に美しい青個体を作り出している人々が異口同音に主張するのが、これから説明する「明け抜き」の重要性・・・なのです。よく耳にする「買ったはいいけど、脱皮ですぐ色が飛んだ」という事例は、確かにどの個体でもあり得る可能性の1つですが、経験によって蓄積させたすべての知識や考えられるすべての方法を用いて、そうしたことをどれだけ確率的に下げて行けるかが、プロであれば「責任」であり、一般キーパーとしては「目標」となりましょう。最近は、溶けすらも環境のせいにするような情けないブリーダーもいるらしいと聞きますが、溶けと環境の関係はともかく、色飛びや色ブレを、安易に血統や個体特性などのせいにしてはいけません。
というわけで、その「明け抜き」の選別基準ですが、ここでは少し趣向を変え、クイズ形式にしてみたいと思います。毎回、一方的に情報を公開して行くのではなく、ご参加の皆様方にも、ぜひご一緒にお考えいただき、これからのブリーディングにお役立ていただければ幸いです。

ここに1枚の写真を用意しました。季節は早春、まさに越冬明け、春脱皮を迎える寸前のチビたちの中から、特徴ある個体たちを雑多に選り抜いて撮影してみたものです。そこで問題! もし「将来的にいい青個体を採るための選り抜き」というコンセプトで明け抜き作業をする場合、あなたなら、この中のどの個体を選り抜きますか? 明け抜き経験のない方であれば「春先にショップで越冬明けの稚ザリを購入する段階で、あなたなら、どの個体を選びますか?」という課題パターンでも結構です。実物でないのが恐縮ですが、とりあえず順に3個体、選んでみて下さい。あなたの「選別眼」と「選別基準」がここで生きて来ます。







さて、答えは、(本当はすでにページができあがっているのですが)いきなり公開するのではなく、少々Thinking Timeを設けることにしましょう。次にこのコーナーを更新する際には、この問いに対する結果だけではなく、その理由も併せてご説明いたしますので、その間、どうぞ皆様で推理をしてみて下さい。


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ご質問が非常に多いので、急遽ヒントのページを準備しました。
本当は、ヒントなしで頑張っていただきたいんですけど・・・(笑)




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