ここでは、最新の輸入情報や研究情報などを(不定期ですが)お知らせします。一部、JCC会員向けのものもありますが、お問い合わせなどは、お気軽にどうぞ!


なお、平成12年5月以前の記事につきましては、
別ページに移してあります。 こちら を御覧下さい。




これが純白のヤビーだ!

平成14年6月7日アップ

JCC草創期からのメンバーで、現在は上海在住のM原氏が一時帰国され、非常に興味深いレポートをいくつか届けて下さったので、さっそくお伝えしたい。

    

この写真は、紛れもなくヤビーであり、M原氏によれば、体長10センチを優に超えた、最低でも2〜3歳のオス個体であった。氏は、仕事の関係で現在ザリ飼育をしていないが、先日、香港に出張した際、取引先の社長さんが熱帯魚飼育にかなり造詣が深い方だったらしく、意気投合して連れて行ってもらったショップで単独飼いされていたものらしい(たまたま氏が持っていたインスタントカメラで撮影)。そこの店員さんの話では、この個体は、昨年秋にオーストラリアと取引のある別業種の知り合いから声を掛けられ、日本円にして3000円くらいで譲ってもらった・・・とのこと。餌は、一緒に販売しているディスカスやアロワナなどと全く同じ人工飼料を与えているそうで、それで色が変わったことはなかったそうだ。また、年が明けてすぐに脱皮したが、そこでも大きな変化はなかったらしい。
ヤビーの白色個体の存在は、比較的以前から知られており、オーストラリアでは、たまに観賞用として流通することもあるといわれている。しかし、国内における写真を含めた情報としては、餌による変色個体事例以外の紹介は非常に少なく、流通事例も数えるほどしかないのが実情だ。そのため「突然変異としての白個体か、餌質調整による白個体なのか?」という、キーパーからすると肝心な部分も、アメザリのような明確な見分け方が確立していない。
この写真を見る限り、個体は眼部を除いて純白であり、本来、この大きさであれば揚がってくるはずである「関節部の赤色」が発現していない。このことから、餌による変色の可能性も脳裏をよぎってしまうが、アメザリの白個体でも、関節部に色が乗らない個体が多く見られることや、カロチンがバリバリに含まれているディスカス飼料でも変化が全く見られないことを考えると、これが、ヤビー白色個体共通の特色である可能性も、無碍に否定できない部分もあろう。真相解明には、今後、こうした個体に関する事例報告などを数多く集め、さらに総合的な比較・検討作業をして行く必要があると思われるが、まずは興味深い個体事例を示す写真として、ここに取り上げることとした。

なお、M原氏からは、その他にも、いくつか非常に興味深いレポートが届いているので、近日中に公開したい。




ザリガニ飼育本大好評! 初版完売か?

平成14年6月7日アップ

JCCが全面的に協力し、当ホームページ上でも紹介している、日本初のアクアリスト向け単行本「世界のザリガニ飼育図鑑」だが、各方面より非常に高い御評価をいただいており、出版元では、早くも初版分の在庫がなくなって来ているらしい。大手ネット書店でも、発売後数週間で「在庫切れ」となったほか、ペットショップでも売り切れのところが続出している。現在、書店流通在庫が僅かに残っている状態なので、購入を予定しているキーパーのみなさんには、早めの入手をお薦めしたいところだ。

「佐倉ザリガニ研究所」及び「ジャパン・クレイフィッシュ・クラブ」では、一切の販売・営利活動または仲介・斡旋などの業務を行っておりません。恐れ入りますが、この本の注文やお問い合わせなどにつきましては、最寄りの書店または出版元のエムピージェー(045-770-5481)までお願い申し上げます。



国内初の本格的ザリガニ飼育本が、この春ついに刊行!

平成14年1月1日アップ

ザリガニ・キーパーにとっては「長年の悲願」であった、国内初の本格的ザリガニ飼育本が、月刊「アクアライフ」で有名なマリン企画より、いよいよこの春、刊行されることになった。
今回刊行される「ザリガニのすべて」(仮称)は、ザリガニに興味を持ち、より長期に渡って本格的な飼育を目指すアクアリストを対象としたもので、従来の児童向け書籍とは一線を画している。内容も、魅力的なザリガニの種紹介から飼育方法解説まで細かく網羅しており、従来の書籍では入手できなかった情報もバッチリ盛り込んでいる。
執筆は、観賞魚界・学術界双方からリストアップ! 未公開の貴重な写真も盛り込んでいるので、これからザリガニを飼い始めようと人はもちろん、一生懸命ザリの飼育に取り組んでいるキーパーにも「必携の一冊」となろう。もちろんJCCでは、執筆や写真撮影、資料提供などで全面的に協力している。
刊行は4月ごろが予定されており、価格等は未定。

(続報は、入り次第アップロードいたします)



JCC今年秋のイベント、11月11日(日)に開催決定!

平成13年10月2日アップ

総会時でもアナウンスされていたJCC「秋のイベント」であるが、今年は、日本甲殻類学会が東京で開催されるのに合わせ、11月11日(日)に東京で実施されることとなった。
当日は、見学やショップ巡りに加え、お決まりの消毒会も実施する予定(・・・っていうより、消毒会をやらないと、大半のメンバーが納得しないであろう)となっており、「ザリ度」の濃い一日を過ごせることは間違いないであろう。日程の詳細は、10月中旬までに決定するので、どうぞお楽しみに。会員であれば誰でも参加でき、非会員でも、同時入会で参加可能。



JCC平成13年度総会開催!

平成13年8月29日アップ

全国のザリ・キーパーが一堂に会するビッグなイベントである「JCC総会」が、去る8月26日(日)東京で開催された。
当日は、関東地区はもちろんのこと、北陸・中部・関西地区から20名強のメンバーが集合。東京都板橋区で実施中の「夏休みいきものワクワクワールド」を見学後、銀座のショップ「パウパウアクアガーデン」に立ち寄った。「パウパウアクアガーデン」では、偶然にもTBSの「ベストタイム」取材陣に遭遇! 急遽、JCCを代表する2名のメンバーがインタビューを受ける・・・ことになった。その後、新橋の居酒屋に移り、年に一度の大消毒会を開催(消毒会開催前から勝手に消毒していた不届者もいた・・・らしい)。集合から解散まで、100%ディープなザリガニ話オンリーで、メンバー一同、大盛り上がりの一日となった。写真は、板橋区立熱帯環境植物館前で、ザリ談義に盛り上がるメンバーたち。


なお、総会の詳しい模様につきましては、追って別ページにて御紹介します。また、当日のインタビューにつきましては、後日収録されるJCC代表のコメントや、ザリガニを心から愛する家族のドキュメントなどともに、8月31日、TBS系列の「ベストタイム」番組内にて、ザリガニ特集として放映される予定です。どうぞお楽しみに!



JCC平成13年度総会詳細決定

平成13年8月13日アップ

全国のザリ・キーパーが一堂に会するビッグなイベントである「JCC総会」の詳細内容が、このほど決定した。
今年度の開催地は東京で、板橋区で実施中の「夏休みいきものワクワクワールド」を見学後、ショップ巡りなどを行い、大消毒会へと流れ込む予定。総会では、例年、勉強会を実施してきたが、今年は、新入会の方も非常に多く、また、晩秋に大規模な勉強会が計画されていることもあるので、まずは親睦を深めることに主眼をおくべきという考えから、このような内容となった。参加費は無料(飲み会の費用は別途3500円程度掛かります)。交通費などは自己負担。会員であれば誰でも参加でき、非会員でも、同時入会で参加可能。参加御希望の方は、お気軽にJCCインターネット事務局までお問い合わせを。


なお、当日はJCCメンバー以外にもゲストの方をお招きいたしますが、このゲストの方の御厚意で、参加されるみなさんに限り、非常にレアなグッズを配布する予定になっております。どうぞお楽しみに!



ザリガニ関連イベントが各地で続々開催

平成13年7月20日アップ

夏休みを迎え、全国各地の水族館や博物館、児童館連施設などで「ザリガニ企画展」が続々とスタートしている。JCCでは、少しでも多くの方にザリガニの魅力や現状などを知っていただければ有り難いという観点から、例年、多くのイベントに資料提供・企画バックアップなどの協力を続けているが、今年度は、神戸と東京(板橋)での企画に協力させていただいているので、お近くにお住まいの方には、ぜひとも一度、足を運んでいただきたいところだ(写真はJCC東日本:小川本部長が撮影した板橋特別展の様子)。

各特別展の開催情報は、以下の通り。

神戸:神戸市立須磨海浜水族園
特別展「世界の美しいザリガニたち」
開催期間 7月5日〜11月27日

東京:板橋区立熱帯環境植物館
「夏休みいきものワクワクワールド」
開催期間 7月16日〜9月2日



(続報は、入り次第アップロードいたします。なお、各地で開催中、または開催予定の展示会につきまして、情報をお持ちの方は、ぜひとも御一報下さいませ)



稚ザリ専用初期飼料を限定30個一般販売!!

平成13年6月24日アップ

去る5月にJCCメンバー専用として頒布された「CF Star稚ザリ専用初期飼料」だが、このほど、製造元である日本淡水開発さんの御厚意により、限定30セットのみ、このサイトを御覧戴いている一般のザリ・キーパーに販売されることとなった。これは、今回生産した200セットの分からメンバー希望分を差し引いたもので、材質・容量ともメンバー分と全く同じ仕様となっている。
価格は、送料等込み1セット1200円で、限定30セット。一般キーパーへの販売は、6月25日(月)からで、売り切れ次第締め切りとなる予定。JCC内でも、非常に好評を博しているので、早めに押さえておきたい。なお、今回の飼料は、あくまでもJCCメンバー向けの限定生産なので、今年度の再生産は行わない予定。


「佐倉ザリガニ研究所」及び「ジャパン・クレイフィッシュ・クラブ」では、一切の販売・営利活動を行っておりません。御希望の方は、直接日本淡水開発さんに御連絡の上、お求め下さい。お問い合わせ及びお申し込みは、日本淡水開発・観賞魚事業部(担当:シモガマさん、シモダイラさん)。営業時間は月曜〜土曜の10:00〜17:00で、電話番号は03-3843-1110(観賞魚事業部直通)となっております。担当の方に、「佐倉ザリガニ研究所のホームページで見た」とおっしゃっていただければ、話が通るようになっております。なお、今回の一般販売は、あくまでも先方の御厚意により実現したものですので、その点を充分御配慮の上、お問い合わせ下さい。営業時間外の問い合わせや、予定数を越える御注文などで、先方に御迷惑をお掛けしないようお願い申し上げます。



稚ザリ専用初期飼料が完成

平成13年5月26日アップ

稚ザリ期の順調な成育と飼育体制を確立ために必要であるとされ、JCCメンバーの間からも要望が高かった、孵化〜独り歩き直後の稚ザリ向け初期飼料が、このほど完成した。
稚ザリの成育にとって必要な要素はもちろんのこと、従来の投餌体制でもって不満があった点をすべて洗い直した結果、「動物質主体・植物質主体の2パターンの餌を、1シーズンで使いきれる30グラムずつで梱包する」という希望が実現し、1ペアの繁殖であれば、1セットで無理なく充分な飼育が可能となっている。この餌は、左の写真にもある通り、2種類は全く異なる素材構成によって作られているのが特色で、稚ザリの餌ローテーションが一気に実現することとなった。また、状況に応じて改良を進め、年度ごとにバージョンアップできるよう、「2001年度版」ということで生産されている点もありがたいところだ。
今回、この餌を製作したのは「CF Star」を発売している東京のメーカー、日本淡水開発で、「CF Star」の開発時同様、JCCが素材構成その他の面で全面協力している。ただし、極めて特殊な性格を持った餌である関係上、市販化した場合、採算がとれるかどうかがわからないため、今回は「JCC会員専用」ということで、限定200セットのみのスポット生産となった。現在、JCC会員への頒布が始まっているが、JCC会員以外の販売については未定で、今後の動きによって6月上旬ごろに決定するとのことであった。

(続報は、入り次第アップロードいたします)



日本観賞魚フェアにJCC会員が出展

平成13年4月18日アップ

去る4月13〜15日に、東京・江戸川区総合区民ホールで開催された「第19回 日本観賞魚フェア」に、JCC会員がザリガニで出展し、大好評を博した。

    

今回出展したのは、JCC屈指の精鋭メンバーであるMasaki氏で、今回のために特別に用意した超大型のマロン(通称「原種マロン」)。水槽は、マロンの生態を熟知している氏らしく、冷却ファンに循環式フィルター、そしてアングルアップ型蛍光灯と、周囲の展示水槽とは一線を画したセッティングで、まさに「こだわり」を感じさせるものであった。
特に、関係者を一様に驚かせていたのが「個体のコンディション維持のため、蛍光灯は点灯させていません」という但し書きの上で、期間中、一切点灯されなかった点! もちろん、これはマロンを収容している水槽の水温上昇を抑えるためだが、Masaki氏のこうした判断に基づくセッティングは、ある古参の関係者が「あそこまでこだわれるのは、すごいですよ!」と激賞するほどで、通常の観賞魚業界では目にすることのない個体の大きさとともに、むしろ関係者の反響が大きい1本であったといえよう。出展にあたっては、TBCの矢尾井氏が説明用キャプションを付け、多くの関東圏メンバーが搬入・搬出・状態管理に尽力され、まさにJCCメンバーの「パワー」を世に問う1本であった。実際、会場でも、さらっと眺めて通り過ぎて行く水槽が多かった中、じっくりとこの水槽を観察しながらセッティングをチェックする人や、キャプションを熟読しながら、付記されていたTBCサイトのURLを記録して行く人などが多く見られたのも、Masaki氏の「こだわり」に対する当然の結果であろう。
今回のフェアでは、業者関係ブースでもブルーマロンが展示されたほか、メーカーのブースでは、ザリガニ飼育用グッズも含め、様々なザリガニ関連商品を目にすることができ、改めて「ザリガニ人気」が定着しつつあることを感じさせられた。




ザリガニ・ブーム再来か?

平成13年3月25日アップ

21世紀の幕開けに合わせたかのように、今年に入り、新聞・雑誌・テレビなどでザリガニが急激に取り上げられるようになってきている。特に、ブルーマロンの人気は高いようで、1+程度の小型個体を中心に、流通量も大幅にアップしており、さながら「第2次エレクトリック・ブルー旋風」の様相を呈している。これに伴って、個体価格もかなりこなれてきており、一部の激安ショップでは、1匹1000円前後で売られているところもあるようだ。
ただ、この影響によるものであろうか、ここに来て、マロンの突然死に関する問い合わせや飼育の質問も増えてきているようだ。確かに、マロンは魅力的な種であるが、この種は、現在入手できる外産ザリの中でも、飼育は多少難しい部類に入るので、少なくともアメリカザリガニの発想では長期飼育できないと考えた方がよいであろう。また、マロンは、ショップでのストックが充分でない場合、かなりの確率でコンディションが悪化してしまう。こうなった場合、よほどの飼育技術がないと、立て直しはかなり難しいのが実情である。購入する場合には、少々値段が高くても、取扱量の多く、信頼できるショップを選びたいところだ。



稚ザリ向けの専用初期飼料を限定生産へ

平成13年3月12日アップ

現段階では未確定だが、「C.F.Star」を発売している日本淡水開発より、この春、稚ザリ向けの専用初期飼料が限定生産されることになりそうだ。これは、「C.F.Star」開発の際にJCCメンバーのテスト用として試作した1ミリ・パウダー飼料に対し、「孵化直後の稚ザリ用として使えるはずだ」というメンバーの声が高かったためで、「C.F.Star」発売時にも、こちらの餌の同時発売を望む声が大きかったことによるものである。
今回開発中のものは、この時に作った餌配合を軸に、蛋白質・カルシウム分の強化、脱皮クリアのための動物性コレステロール配合に加えたもので、「たとえ稚ザリであっても、ローテンションを組んで与えたい」というリクエストに応えて、動物質強化系と植物質強化系の2種類を生産できるよう努力する・・・とのことであった。また、こうした餌の場合、使用期間が極めて限られていることもあるので、JCC側としては、現在「できるだけ少量のパックにして欲しい」というリクエストを出している。
「稚ザリがある程度の大きさに育つまでの期間に使う」という、特殊な用途の餌だけに、「C.F.Star」のような通年生産にはならず、また、生産も1回のみになりそうなので、JCCメンバー以外の分まで生産できるかどうかは微妙なところだが、この餌が完成することで、孵化直後の栄養供給体制は、飛躍的に向上することになり、稚ザリ期の個体減耗に悩むキーパーには朗報となりそうだ。

(続報は、入り次第アップロードいたします)



ブルーマロンの現地養殖個体をキャッチ!

平成13年2月19日アップ

西オーストラリア大学の農学部に留学されている、パース在住の角川さんより、現地のマロン養殖に関する情報をいただいたので、さっそく御紹介させていただきたい。

(角川さんのサイトは、 こちら からアクセスできます!)

この写真は、角川さんが奥さんと一緒に開かれているサイト「パースで1年」の中で取り上げられているもので、さすがに現地個体だというべきであろうか、かなりしっかりした青個体である。
角川さんによると、マロンの養殖(増産)研究は、政府からの予算(5年間総計300万ドル=約1億8千万円)を得て進められているとのことで、大学の研究施設に加え、契約農家など合計33の養殖池があるそうである。昨年度の生産高は42トンだったが、この研究によって将来的に約12倍の500トンに引き上げることが目標とされており、これによって、年間1200万ドル(約7億2千万円)の生産体制を確立させたいとのことであった。
従来の情報では、現地の食用養殖はあくまでも原色(黒褐色)個体が主体であり、写真もそうした個体がほとんどであったが、ブルーマロンについても、こうした形で積極的な研究や生産が続いて行けば、ヨーロッパ経由主流の輸入体制にも、大きな変化が見えてくるであろうし、食用ルートにおける「日本国内乗り換え」といったことも、近い将来には可能になるかも知れない。こうなれば「俺、こないだ築地でいいマロン抜いてきたよ!」なんていう日が来るのも夢ではないし、1キロ25ドル(約1500円)という食用ルートでの元値を考えれば、現状のマロン飼育を取り巻く環境も大きく変わってくるはずだ。
なお、マロンについては、以前「茹で色という観点から、食用としては青よりも黒褐色の方が望ましいとされている」という情報がもたらされたことがあり、こうしたものに関する真相も突き止めたいところであるが、幸いなことに、今回、角川さんの御厚意により、研究の先頭に立たれているクレイグ・ローレンス博士とのコンタクトが取れるようになったので、近い将来、さらに新しいニュースも入ってくるものと思われる。

(続報は、入り次第アップロードいたします)



ド迫力! これが現地の個体だ!

平成13年2月8日アップ

埼玉にお住まいの金子さんから、以前、オーストラリアに行った際に撮影されたという、マロンとヤビーの写真をお送りいただいたので、さっそく御紹介させていただきたい。
    

このマロンは、南オーストラリア・カンガルー島のマロン・ファームで撮影されたもので、いわゆる「原種」と称されるブラウン個体である。同じブラウンでも、水槽飼育個体とは異なり、各胸脚が「黒光り」といってよいほどの状態で、ブルーマロンとはひと味もふた味も違う迫力を感じ取ることができよう。ハンドリングしている手の大きさと比較しても、30センチ近い、いわゆる5+オーバーの個体であることは間違いない。
一方、ヤビーの方も、最近ではなかなかお目にかかれなくなった「皮厚の青さ」を見せてくれており、ヤビー・キーパーとしては、思わず「種親に欲しい!」と叫んでしまいそうな、垂涎の個体である。
金子さんのお話によると、西オーストラリア、パース近郊のダムにてダイヴィングを敢行したところ、25センチオーバーの♀を捕獲することに成功されたほか、東岸部では、シドニーのフィッシュマーケットに行くと、ヤビー・マロン双方が食料として販売されており、値段はヤビーが1kg/$4、マロンが1kg/$12だった・・・とのこと。我々JCCのメンバーがそんなところに出掛けたら、感動でハシャギまくってしまうんだろう・・・なぁ。



フロリダ・ブルー累代繁殖へ前進

平成13年1月1日アップ

長年、メス個体の完全プロテクト状態が続き、繁殖が実質不可能なままであったフロリダ・ブルーであるが、JCCメンバーのM氏によるメス個体作出に続き、いよいよ輸入ルートでのメス個体確保に成功した。この個体を確認し、導入したのは、JCCメンバー矢尾井氏で、氏の管理するザリ・キーパーお馴染みのサイト「Tokyo Blue Claws」にて、早くも個体写真を見ることができる。
M氏の個体に加え、矢尾井氏の個体が繁殖ラインナップに加わることで、フロリダ・ブルーの累代繁殖と血統維持は、より一層現実的な段階を迎えつつあるようだ。今後のキャンバリダエ科キーパーの奮闘に期待したい。
なお、この種については、現在も「ハマー」「フロリダ・ハマー」「ネオン・ブルー」などといった名前が使われているが、基本的には同一グループであると考えてよい。また、これらのグループとして扱われている個体には2種いるとされているので、今後は、こうした部分の解明も進んでくるであろう。

フロリダ・ブルーにつきましては、メンバーのみなさんからの情報リクエストも非常に高いため、次号で特集として取り上げることといたしました。3月下旬ごろの発送を目指して、正月明けより作成に入る予定ですので、メンバーのみなさんは、どうぞ御期待下さい。



ザリガニが「ブーム」!?

平成13年1月1日アップ

実際にドップリと浸かってしまっているキーパーには今一つピンと来ない話で、ニュースとして取り上げるのも少々ヘンなのだが、ペット業界では、今、ザリガニ飼育が「ブーム」になっているらしい。この夏「アクアライフ」誌で特集が組まれて以降、インターネット専門誌数誌で当ホームページが取り上げられたばかりでなく、去る11月には日本経済新聞で「ザリガニ多彩」と銘打ち、ブームが起こっている状況を紹介。さらに、現在もいくつかのメディアから取材の依頼が入ってきている。従来であれば、輸入量がグッと落ち込むはずの夏場も、今年に限って見ればコンスタントに入ってきていたし、現在も、その流れは止まっていないようだ。今秋、日本淡水開発から発売された専用飼料「C.F.Star」についても、順調な出荷が続いているそうで、ザリ飼育人口が着々と増えてきていることを示唆する流れを見せてきている。こうした流れが、一つの「形」として定着することを願わずにはいられないところだ。

なお、CCJが担当となっている今年度3号目の機関誌については、印刷が完了し、順次発送に入っているとのこと。1月上旬までには各会員あてに届くはずなので、乞う御期待!



日本淡水開発が「C.F.Star」プレゼント・キャンペーン実施

平成12年12月16日アップ

日本淡水開発の下釜さんより入った情報によると、ザリガニ飼育専用配合飼料である「C.F.Star」の発売元である日本淡水開発では、「C.F.Star」の好評に感謝して、12月発売の「アクアライフ」「フィッシュマガジン」両誌でプレゼント・キャンペーンを実施することになった。これは、それぞれの読者を対象としたもので、両誌とも各10名に「C.F.Star」1個をプレゼントするというもの。応募要領その他については、12月発売の各誌を御覧いただきたい(立ち読みでの応募はダメよ!)。
なお、下釜さんの話によると「C.F.Star」は、日本淡水開発の主力商品である冷凍川エビ「紅一点」を上回る売れ行きだ・・・とか。また、来年前半には、ザリ飼育にも使える全く新しい飼料を発売する予定とのことで、今後も注目して行きたい。



ゼブラ本格的に流通開始

平成12年11月14日アップ

今春より一部で輸入されていたインボイス「ゼブラ・ロブスター」だが、秋に入り、大手ルートでも続々流通するようになり、多くのショップで目にすることができるようになった。また、これに伴って価格も大幅に安くなってきている模様。
このザリは、キーパーの話によると、さほど神経質にならなくても充分飼育できるとのことで、すでに繁殖事例も数件出ており、今後に期待できそうだ。また、問屋に入荷している段階で、すでに卵を持っている個体が少なからずいることを考えると、養殖個体である可能性は低いのではないかと思われる。現在流通しているのは、大半が、いわゆる「イエロータイプ」といわれているもので、「ブルータイプ」は、かなり少なくなっている。なお、この個体がBCP個体であるかどうかという点や、詳しい学名及び生態などについては、現在継続調査中。

(続報は、入り次第アップロードいたします)



これがフロリダ・ブルーF2だ!

平成12年11月6日アップ

前報のフロリダ・ブルーのF2繁殖個体について、JCCメンバーのM氏より、数枚の写真とともに非常に興味深い情報をいただいたので、御紹介したいと思う。

この写真は、M氏の水槽で撮影したフロリダ・ブルーのF2個体たちである。写真を見ておわかりいただける通り、胸脚の形状及び色の乗り具合など、ひと目でフロリダ・ブルーとわかるものだ。インボイス「カメルーン」との間でこうした個体が採れているということを考えると、当時、3種という扱いをされながら、いわば「ごった煮」状態で輸入されてきていたアフリカ系ザリガニの中で、少なくとも1種、または一部の個体に「フロリダ・ブルーと同種か、ないしは亜種レベルの極めて近い位置にある個体がいた」ということを示唆しており、その中でも、今回M氏が繁殖に用いた個体に関しては、間違いなくそうした個体であったことが推察される。若干の共食いは避けられなかったそうだが、個体は元気に育っているようなので、今後の動向が大いに期待できそうだ。
こうなると、一気に脚光を浴びるのが、例のアフリカ系ザリ「3種」であるが、現段階では、これらを「3種」とする根拠が、キーパーお得意の「見た感じ、これは別種」的なものと、インボイスとしての違いしかないので、いわゆる「カメルーン」と称される個体すべてが、今回と同じような動きを見せるか・・・という点については、現段階だと即断できない。
M氏によれば、今回の交配が、いわゆる「メンデルの法則」通りに発現したかどうかは実証できなかったそうだが、いずれにせよ2代目で青体色個体が出ており、まずは青体色が劣性遺伝のような出方をしている・・・という点については間違いなかろう(もちろん、体色がたった1つの遺伝情報だけで受け継がれているかどうかの部分がわからない以上、即断は極めて危険であることには違いないが)。
なお、M氏からは、今回、この写真に加えて、非常に細かなレポートを頂戴しているので、いずれ機関誌で取り上げさせていただく予定だ。

(続報は、入り次第アップロードいたします)



フロリダ・ブルー交配成功か?

平成12年10月9日アップ

JCCメンバーのM氏からいただいた情報によると、M氏が飼育しているフロリダ・ブルーについて、継続的なハイブリット交配実験の結果、今春、インボイス「カメルーン」との間で、ついにF2作出に成功したようだ。F1個体では発現しなかった青体色も一部個体に発現し始めており、多少弱い個体こそいるものの、大きな奇形個体や問題個体などはいないとのこと。同種であるかは即断できないが、実質上F2まで採れているため、両者は極めて近い種であると考えてよいだろう。なお、こうした場面で話題に上るもののうち、「遺伝がメンデルの法則通りに運ばれるか?」という問題についてだが、M氏が観察した限りにおいては「遺伝通りに進んでいるとは思えない」とのことであった。現時点までの交配に関する諸情報を見る限り、確かに「F2段階で1:2:1の流れに沿って、25%の発生」という内容のものもなくはないが、体色の決定1つにも様々な遺伝情報が関与していると考えれば、そう単純な流れにもならないと考える方が妥当かも知れない。アメリカ系の青個体は、アメザリ青個体の弱化が相当深刻なものとなってきており、加えてアメザリ青個体の場合、成長後の青色褪化を抑えることができていないため、フロリダ・ブルーに寄せられる期待は大きい。M氏によれば「今後はフロリダ・ブルーとの戻し交配を進めながら、国内繁殖の足掛かりとしたい」とのことなので、キーパーにとっても非常に興味深いところだ。



イリアンジャヤ・レッドなど2種の種名が判明!

平成12年8月30日アップ

今春、「ニューレッド・ロブスター」というインボイスで初輸入され、話題を独占したイリアンジャヤ・レッドについて、その同定作業が進められてきたが、各学術研究機関の御協力により、その結果が判明したので、御報告したい。
このザリガニは、Cherax lorentzi種で、パプア・ニューギニア地域に棲息する13種のうちの1つである。なお、イリアンジャヤ・レッドよりも少し遅れて、「パプアン・ブルーロブスター」というインボイスで入ってきたレッドクロウ似の個体も、Cherax albertisii種であるということで結論が出ている。ただ、両種とも棲息地域の詳しい状況や、その飼育特性などについては不明な点も多い上に、低緯度地域に棲息している割には、高水温耐性が低いのではないかとさえ感じさせられそうな、不可思議な事例も何件か報告されているため、詳細な飼育方法が確立してくるには、まだ多少の時間が必要であろう。
また、これらを含め、最近、このルートでの新種輸入が相次いでいる。輸入量的に見る限り、国内に定着するかどうかは微妙なラインにあるが、純粋なプライベート輸入個体とは異なり、扱うショップが多い上に、なかなか個性的な魅力を持ったものも多いので、今後の展開に期待したいところだ。

なお、これらの新着種につきまして、種紹介ページを作るべきだという御意見を数多く頂戴しておりますが、諸般の事情を考慮しました結果、当ホームページでは、国内で累代繁殖実績のある種(ヤビー・レッドクロウなど)及びコンスタントな輸入体制が確立している種(マロン・クーナックなど)を、種紹介ページ設置の基本条件としております。悪しからず御了承下さい。



12年度JCC総会、いよいよ開催!

平成12年8月13日アップ

JCCグループ恒例のイベントとなった総会が、きたる8月20日(日)に名古屋で実施される。今回は、国内でマロン養殖に携わってきた方をお迎えし、様々な角度からマロンを検討してみよう・・・というもの。
日時 8月20日 日曜日 pm1:00より     
会場 名古屋市金山 新金山ビル14階会議室   
         (名古屋市美術館のあるビルです)

全国よりザリ・キーパーが集結し、様々な情報交換ができるだけでなく、年に1度の「大消毒会」も、もちろん実施予定! 非会員も、同時入会で参加可能なので、ザリガニ飼育に興味のある方は、奮って参加しよう!



AL誌でザリガニ小特集を掲載

平成12年8月9日アップ

8月発売の「アクアライフ」誌で、観賞魚系雑誌としては約2年ぶりに、ザリガニの小特集が掲載されることとなった。「ザリガニランドへようこそ」というタイトルで、カラー7ページ、モノクロ4ページの構成。カラーページでは、現在コンスタントに流通しているザリガニ各種を地域別に紹介し、モノクロページでは簡単な飼育方法、購入方法、そしてニホンザリガニとタンカイザリガニの問題について取り上げられている。執筆は、種紹介をCCJ西村、JCN砂川で担当。モノクロページ諸記事をJCN砂川が担当した。
なお、タンカイ・ウチダザリガニの問題については、観賞魚系雑誌としては初めて「シグナル・クレイフィッシュ」という名前で1種として紹介。ニホンザリガニについても、あくまで保護が必要であるという観点に立っての種紹介及び記事内容となった。また、プライベート便による不定期輸入実績しかないキャンバリダエ系統諸種及びパラスタシダエ科ユーアスタクス属諸種については、諸般の事情を考慮して検討した結果、種紹介の掲載を見合わせた。



ザリガニ専用飼料、7月中旬全国発売決定!

平成12年6月3日アップ

JCCグループが総力を挙げて開発に協力したザリガニのための専用飼料がこのほど完成し、7月中旬ごろ、晴れて全国発売に踏み切られることとなった。発売元は、大型魚用の冷凍天然餌「紅一点」で有名な日本淡水開発で、形態は、クランブルタイプの乾燥餌となっている。
すでに、5月発売の「アクアライフ」「フィッシュマガジン」両誌にて、この餌の「命名キャンペーン」が発表されており、かなりの反応が来ているようだ。この後、餌名決定・外ラベル作成などを経て、7月中旬ごろには出荷を始める予定になっているらしい。今回、我々の悲願として開発に全面協力したこともあり、外ラベルにも「JCC開発協力」というようなフレーズを入れてくれるそうである。全国発売が待ち遠しい。

(続報は、入り次第アップロードいたします)