板(平)流木




佐倉ザリガニ研究所の独断と偏見による  この流木の評価
シェルター
として

食用として
機能する?

水槽景観上
としては?

流通頻度は
どう?

ザリ飼育用として
の総合評価は?






凹凸があったとしても
稚ザリ用としてが精一杯?

突起部があれば可能だが
基本的には端部のみ

好みによるが、立体感を
持たせるのは難しい

ウィローモスなどの活着用
として近年人気が出ている

基本的にザリガニ飼育用
としては適さない



現在広く出回っている様々な流木の形状のうち、ザリガニ飼育向けという点で見る限り、最も適さない形状であると考えられているのが、この形状の流木です。
ザリガニ飼育において、流木とは、水槽の景観を彩る1アイテムである前に、まず、収容個体が身を守るためのシェルターであり、場合によっては必要な食欲を満たす栄養源ともなるものです。収容する個体にとっては、存分に身を隠すことができつつ、状況に応じて「食用素材」として齧れる形状でなければなりません。そういう目的にある中で、右の写真のように扁平なものですと、個体は、身を隠すこと自体苦労してしまうのです。もちろん、底砂を上手にブルドージングして身を隠せる個体もいなくはありませんが、基本的に底砂を厚く敷かない方が望ましいザリガニ飼育では、結局、充分なシェルター機能を見込むことができないといってよいでしょう。この流木をシェルターとして用いることができるのは、必然的に、独り歩き開始直後の時期に限定されてしまいます。
また、この形状の場合、往々にしてツノも多くはなく、仮に齧るとしても、縁部にあるツノを横向きになって齧るぐらいが精一杯であることが多いため、残念ながら食用素材としても好適とは言い切れません。
ただ、ザリガニ飼育以外、特に、シュリンプ系や小型美魚系飼育などの世界では、ウィローモスやリシアなどを活着させることで水槽内に彩りを加える恰好のアクセントとなることから、テグスなどで固定しやすいこの形状のものは、ドーム型とともに需要が高まっている形状である・・・ともいえます。以前は、ショップでもほとんど見られない形でしたが、最近では意図的にこうした切り出し方をしているケースもあるようで、ここ十年程度の間にだいぶ目にする機会も増えてきました。
このように、一般的には非常に受け入れやすい形状のものですが、基本的にはザリガニ飼育には向かないものである・・・と考えてよいでしょう。よほどの特殊な理由や必要性がない限り、ザリガニを飼育するためのものとして意図的に選ぶ形状ではありません。




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