筒(内抜け)流木




佐倉ザリガニ研究所の独断と偏見による  この流木の評価
シェルター
として

食用として
機能する?

水槽景観上
としては?

流通頻度は
どう?

ザリ飼育用として
の総合評価は?






考えているほど使って
くれないことも多い

突起部がない場合は
反応しないかも

自然な巣穴の雰囲気を
出すには最高!

望み通りの形を探すのは
意外と苦労することも

実用性よりも見た感じ
で考えるなら好適



この流木ほど、ある意味予想と結果の全然違う、言い換えれば「買うんじゃなかった!」と後悔する結末に至る危険性の高い流木もないでしょう。このタイプの流木には、写真のように完全な筒状になっているものから、カマボコ型の半ドーム状になっているものまで含められます。要は「天然シェルター」的な形状をした流木・・・というように考えればよいでしょうか? 殺風景な塩ビ管や、いかにも人工的なプラスチック・チューブでは、あまりに無粋である・・・というキーパーにとっては、最も歓迎すべき形状であるといえましょう。実際、ザリガニを数多く扱っているショップなどでは、一番最初に売れてしまう形状なのです。こうした形状の流木を求めて、あちこちのショップを見て回るキーパーもいると聞きます。
しかし、吟味に吟味を重ねて選んできても、個体がサッパリ使ってくれない・・・というのも、本当によくある話です。しかも、この写真にあるような「まさに打ってつけ」ともいうべき完全な筒状のものの場合、好き嫌いの傾向は更に顕著になり、無粋な塩ビ管の代わりにと、満を持して入れたつもりが、個体は一向に塩ビ管を動こうとしない、ないしは、そんな最高の流木には見向きもせず、さっさと塩ビ管を選んでしまった・・・など、トホホな話は少なくありません。個体のシェルターに対する選択性の関係については、すでに国内でも研究が行われており、ニホンザリガニなどでは、具体的な算出式も導き出されていますが「飼育の現場で、どういうものをシェルターとして選ぶか?」ということについては、非常に難しい部分があります。種類や個体によっても異なりますし、徐々に馴染んで使うようになる場合もあれば、いつまで経っても使わないで放置されるケースもあります。「人間から見て好適なもの」が、必ずしもザリにとって好適とは限らない、典型的な事例の一つだといえましょう。「買うんじゃなかった!」と後悔する可能性の高い・・・とは、こうしたことを指しているのです。過度な期待はせず「使ってくれればラッキー」程度に考えておくべきです。




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