第1実験:身の回りにある材料を餌に使って、真っ白いザリガニを作ってみよう!

実験準備3・餌を準備しよう
(平成13年6月3日)

水槽、個体が準備できれば、いよいよ今回の実験の「メイン材料」になる餌の準備に取り掛かりましょう。今回の実験では、個体に与える餌からカロチノイド(ビタミンA)成分を取り除くことで、個体の体色変化を見る・・・ということですから、そのための餌を準備しなければなりません。



ただ、カロチノイド除去・・・なんていっても、我々は素人ですから、そんな餌を自分で配合したりすることなどできません。そこで考えたのが「最初からこの成分を全く含んでいない素材を与えればよい」ということ・・・。そこで、今回利用するのが「アジの切り身」です。魚屋さんやスーパーなどで簡単に購入でき、しかも加工せずにそのまま使える点が手軽でいいですよね!





買ってきた切り身は、ザリが1度で食べきれる量に刻んでしまいましょう。ミンチ機にかけてハンバーグ状にする・・・という方法も考えられますが、水が傷みやすくなる危険性もありますから、まずは「刻み」のみで与えることにします。人間が食べるわけでもないので、小分けに刻んだ後は、冷凍庫などに保存してしまいましょう。凍らせてしまえば保存も利きますし、与える時に、そのまま水槽に投入するだけでよいので、非常に手軽です。





餌の準備ができれば、あとは実験のスタートを待つばかり・・・。実験開始数日前に、どの個体にも通常の餌を与え、その後は実験開始まで餌を与えないようにします。
今回、佐倉ではこのように3本の水槽を準備しました。写真奥から第1水槽・第2水槽・第3水槽とし、それぞれ順に「通常飼育のアメリカザリガニ」「餌コントロールをするアメリカザリガニ」「餌コントロールをするヤビー」をスタンバイさせてあります。
餌は、基本的に週2回(3日おき)のペースで与えることとし、それ以外の日は水温チェックのみで何も行わず、様子を観察するだけにします。もし、個体が脱皮した場合は、第1水槽に収容している通常飼育のアメリカザリガニのみ、そのまま放置して個体に食べさせますが、第2・3水槽の餌コントロール個体については、ただちに取り除いてしまいます。この実験では、個体の脱皮殻ですら重要な栄養源であり、すべての栄養供給をコントロールする・・・ということを忘れないで下さい。





それでは、実験を開始しましょう!