第1実験:身の回りにある材料を餌に使って、真っ白いザリガニを作ってみよう!

実験準備1・水槽をセットしよう
(平成13年5月26日)

実験に使う水槽は、やはり「シンプル イズ ベスト」! 余計な装飾をせず、じっくり観察できるような状態にしなければなりません。また、今回の実験では、個体にビタミンA成分を供給しない体制で臨む関係上、「ビタミンAを豊富に含むコケがビッシリ」状態の水槽ではどうしようもありません。万全な状態で実験を進めるためにも、まずは写真を使って、実際に準備する過程を御紹介しましょう。



今回の実験では、ペットショップやホームセンターなどで広く販売されている、30センチのガラス水槽を用いることにしました。もちろん、大きめのプラケースでも構いませんし、新品である必要もございません。しかし、外や窓際に置いていて、コケなどが付着している水槽は、できるだけ避けたいものです。
この段階で準備しておかねばならないのは、水槽・送気設備(エアーポンプ及びホースなど)・濾過装置・底砂などです。底砂は、敷かなくとも構いませんが、個体がスリップせず、ストレスが起こらないよう、少量を入れておいた方がいいかも知れません。今回は、ペットショップなどで手軽に入手できる底砂(大磯砂)を使うことにしました。





濾過装置は、安価な投げ込み式フィルターで充分でしょう。水槽には、小さい個体を1匹しか収容しませんので、3〜400円台で購入できる、一番小さいサイズで充分だと思います。底面濾過でも悪くはありませんが、掃除などといったメンテナンスが大変なことと、個体が掘り返すことでの機能低下などといった点で、余り向いているとはいえません。濾過装置は、上部濾過・外部濾過などでも当然OKですが、こうしたシステムを使う場合、個体がホースなどをよじ登って逃げ出すことのないよう、しっかりと目張りをして下さい。





水槽は、新品であるかどうかを問わず、セット前に充分洗って下さい。特に、使い回しの底砂や水槽などを使う際には、コケなどが残らぬよう、塩湯などで何度も洗うようにします。プラスチック定規などでコケを完全に落とした後、米とぎの要領で、底砂と一緒にゴシゴシ洗いましょう。洗い終わったら、水を張って、漏れがないかどうかをチェックします。古い水槽の場合、水を張らないまま長い間放置していますと、ガラス面の接着剤が劣化して、水漏れを起こす場合があります。





チェックしてみてOKであれば、いよいよセッティングに入ります。水槽を設置場所におき、濾過器をセットしてエアーホースを配管して下さい。水は、マンタンにしておきます(なぜ、水をマンタンにするかについては、佐倉ザリガニ研究所のQ&Aページを御覧下さい)。準備が整ったら、実際にエアーを通してみます。上手くフィルターからエアーが出てくれれば、準備は完了です。





これが、セッティングした水槽の全景。観察しやすくするために、水槽の中には、シェルター1個と濾過器しかおかれていません。木化石や人工水草などで飾りたい気もしなくはありませんが、観察しやすい状態にするのが一番ですし、コケがつく可能性があるものは少しでも排除したいので、全く入れませんでした。なお、水草はもちろん、流木などの投入は絶対にしないで下さい。いくら餌をコントロールしても、意味がなくなってしまいますので・・・。





コケの発生を防ぐため、水槽は、日光が余り当たらないところにおくようにしましょう。今回、玄関横に、このような形で3つ並べてみました。学校の教室などで実験する場合は、ベランダ際などを避けた方がいいと思います。どうしても置き場所がない場合は、黒布などで直射光線を遮りましょう。本来であれば、1週間くらいは、このまま水を回したいところですが、アメリカザリガニ自体は比較的水の汚れに強いですし、今回、小さい個体を1匹しか収容しませんので、1〜2日間水を回し、塩素成分がなくなってしまえば、個体を収容することができます。





実験で使う水槽が準備できれば、
次はいよいよ、ザリガニの導入です!