ヤビーって?


ヤビー(Yabbie,Yabby)

学 名        Cherax destructor / albidus
原産地        オーストラリア東南部
体 色      原種は茶褐色〜緑・青褐色
大きさ         成体で15センチ程度

(種の説明・飼育方法などは、種紹介ページを御覧下さい)


 ヤビーの魅力は、何といっても、そのずんぐりむっくりしたスタイルと、ウチワのような大きいハサミにある・・・と思います。とりあえずは、他のザリ同様、硬い鎧に身を包んでいるものの、スパイン命の「ゴッツさ至上主義」キーパーには不満かも知れませんし、レッドクロウのような「鼻高」でもありませんから、決して、スレンダーなボディー・ラインを愛でるものでもありません。だから、ザリ界でも、決して2枚目ではないのです。だから、「ヤビーは通過点」といわれても仕方ない・・・とは思います。
 でも、見ようによっては、あの丸っこいボディー・ラインは実にグラマラスですし、2枚目ではない分だけ、親しみも湧くというもの・・・。さらに、マロンと違って手軽に飼育できますから、じっくりとチビから育ててやることで、誰でもその魅力を体感することができるのです。

 そしてもう1つ! ヤビーの楽しさは、その「体色バリエーション」にあります。一般的に青系個体がもてはやされる傾向にある昨今、「モルティー・ブルー」と称される、若干くすんだ青褐色を基本色とするヤビーには、左の写真にあるようなマロン顔負けの濃いブルーから、青・薄青・緑褐色・茶褐色など、様々な体色の個体が多く出現します。さらに、一部水系では黒色個体群が棲息しているとの報告もありますし、白個体や赤褐色個体・・・という記録も残っています。
 今回、私自身のこだわりとして、「Yabbie Keeper's Forum」のメインページ写真には、ブルー系ではなく、あえてグリーン系の個体を使いました。「ヤビーの美しさは、青個体でないと表現できない」という考え方には、どうしても納得行かないんで・・・。
 もちろん、ブルー系だって、とっても魅力的ですよ! ですからここでは、ブルー系の中でも、最も濃いブルーをまとった個体を写真に使っています。どうです? このハサミの色・・・。身びいきといわれればそれまでですが、ハッキリ言って、あのブルーマロンですら、そうそう出せる色じゃないはずです。そして、こんなハサミを持たれた日にゃ、もう、他種に手を出す気などなれないんですよ。

 「初級種」と言われようが、「所詮はアメザリみたいなもんだ」といわれようが、そんなこと関係ありません。熱帯魚の世界だって、「グッピーに始まり、グッピーに終わる」と言われるじゃありませんか! 多くの種と出会い、そして多くの種と付き合った結果、戻ってきたのはヤビーだった・・・。それでいいことだと思っています。


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