資料不足か、やる気不足か・・・? 野球帽をいろいろと集め歩いておりますと、時折「あれ? これっておかしいんじゃないの?」なんていうものに出くわしてしまいます。もちろん、せっかく出会えた疑問ですから、しっかり解決させたいと思うのですが、中にはどうにも解決できないものもあったりして・・・。「インターネットで繋がる先には、きっとこの疑問を氷解して下さる方がいらっしゃるに違いない!」
 そんな思いで、このページでは、恥を忍んで未だ解決できていない疑問の数々を取り上げてみました。御来館のみなさんの「愛の手」を、ぜひぜひよろしくお願い申し上げます。



現時点で未解決の問題


その1 近鉄アーチロゴは紺? それとも紫?

 近鉄の「定番」とまでいわれた3色アーチ型デザインの帽子ですが、時代によってエンブレム部分の糸色が異なっているようです。

  

 この写真は、いずれも中央帽子製のものですが、左側は紫色の糸、右側は青色に糸にて刺繍が施されています。生産された期間が長く、メーカーも1社ではないので、当初は「色選定ミスかなぁ?」程度にしか考えていなかったのですが、探して行くうちに、それぞれのメーカーで両種の帽子が作られていることがわかりました。また、色褪せによる変色・・・ということも考えたのですが、紫糸のものは店頭展示品ではなく、完全な倉庫ストックのものでしたので、そのセンは考えられません。さらに、いずれも球団承認タグ付きのものですので、もしかしたら、一時期間だけ、意図的に紫色の糸だったことも考えられるのです。どなたか御存知の方がいらっしゃいましたら、御一報下さい。



その2 阪神黒TH帽子の時期的な違いは?

 現行型でもある阪神の黒TH帽子ですが、いくつか実際に入手し、チェックをしてみますと、「黒地にTHマーク」という基本デザインは同じであるものの、その他の部分で非常に細かな違いのあることがわかりました。

 

 バージョンがいくつもありますので、ここではその代表的なものを2つだけ紹介させていただきます。現行型は、(写真ではここに出していませんが)エンブレムが銀糸で、天ボタン及び穴かがりが黒、野村監督時と星野監督時は、裏側のマークで判別しますので、見分けは簡単です。問題はそれ以前で、昭和57年〜平成11年の間、縦縞黒ツバ帽子採用時のビジター仕様であった黒TH帽子が、刺繍糸と天ボタン、穴かがりなどの部分で、非常に細かく違っているのです。
たとえば、左側の帽子は、エンブレムに銀糸を使っており、天ボタンが黒、穴かがりが銀です。一方、右側はエンブレムこそ銀糸ですが、天ボタンは白、穴かがりは黒です。その他、エンブレムが白糸で、天ボタン・穴かがりとも白だったり、エンブレムと穴かがりが白糸で、天ボタンだけ黒だったりと、この3つのポイントが、まるでパズルでもしているかのように違っているのです。
トータルすれば20年近く使われている、しかも人気球団の帽子だけに、生産された期間が長く、また、その量も多いのが実情ですし、生産しているメーカーも1社ではないので、当初は「色選定ミスかなぁ?」程度にしか考えていなかったのですが、実際にテレビや写真などで確認してみますと、それぞれ異なるパターンの帽子が実際にかぶられていたことがわかるので、メーカー側も、間違いなく時期的に意図して変えているのだろうと思われます。だとすれば、その映像からデザインの時期を特定すればいいのですが、問題は、そのテレビなどでも、同じ試合に別のデザインの帽子をかぶっている選手がいること・・・。「マウンドで、白天ボタンの黒TH帽子をかぶっている野手たちの輪の中に、黒天ボタンの黒TH帽子をかぶったリリーフピッチャーが出てくる」みたいな状況です。これでは「???」なわけで、映像面からではどうしようもありません。どなたか御存知の方がいらっしゃいましたら、御一報下さい。


ほぼ解決した問題


その1 ロッテの「跳ねO」と「丸O」の違いって?

 ロッテオリオンズの「紺LO帽子」は、使われた期間が極めて長かったこともあり、同じデザインでも、様々なメーカー、そして種類のものが出回っていました。ただ、一時期だけ「O」の文字が跳ね気味になっていたようです。

  

 この写真のエンブレムは、左側から順に東京スタジアム時代のもの、川崎時代初期のもの、川崎時代最終期のものですが、これで見ますと、最初のころ(左側)はOの文字の右上先端が丸まっていた(便宜上「丸O」とします)のに、いつの間にか跳ねており(「跳ねO」)、最終期には「丸O」に戻っています。単純にデザインミスかと思っていたのですが、張本選手の3000本安打達成記者会見の時の帽子を見ると、Oの文字は、きちんと(笑)跳ねていますし、リー兄弟の写真などの帽子も、跳ねたものになっています。昭和55年のオールスター出場選手集合写真の時にロッテの選手がかぶっていた帽子も、跳ねたものになっていました。
 ただ、ここにもあります通り、ロッテ最初のころの帽子は、きちんと丸まっていますし、数多く残っている平成1〜2年の写真も、これまたきちんと(笑)丸まっています。となれば、極めて限られた一時期だけが、いわゆる「跳ねO」になっていたのではないかと推察されるのですが、その詳しい時期や経過がわかりません。どなたか御存知の方がいらっしゃいましたら、御一報下さい。
 
(大まかな部分だけですが)解決いたしました。多くのみなさんの御協力、心から感謝いたしております。結果につきましては、本ページの方にて御説明させていただいております。



その2 南海濃緑色帽子の天ボタンは?

 自分が昔かぶっていた南海の帽子を整理していましたところ、写真のように、天ボタンの白い帽子が1つ出てきました。

 この帽子は、南海ホークス最終期の濃緑色帽子で、いずれも観戦時に球場(大阪球場)で購入したものです。その時は全く気づかずにかぶっていたのですが、だいぶ後になってから、改めて2つの帽子をじっくりと見比べてみますと、天ボタンが白色になっていることがわかりました(右側の帽子)。ただ、こちらの白天ボタン帽子には承認タグが付いていませんし、同時期に購入したタグ付きの帽子は、すべて緑色の天ボタンとなっております。また、判断の決め手となる選手仕様帽子も天ボタンは緑ですし、残っている写真などをじっくりと調べてみても、白い天ボタンの帽子をかぶっているものは全然見当たりませんでした。
 ただ、どんな些細なことでも油断は禁物! もしかしたら急なデザイン変更があったのかも知れません。念のために取り上げさせていただきますので、どなたか御存知の方がいらっしゃいましたら、御一報下さい。

解決いたしました。多くのみなさんの御協力、心から感謝いたしております。結果につきましては、本ページの方にて御説明させていただいております。



その3 中日細D帽子の天ボタンは?

taku_34さん他、多くのみなさんから情報をお寄せいただき、無事に解決することができました。詳細は、展示ブースの方に乗せてあります。どうもありがとうございました。

 一方、こちらは両方ともタグ付き帽子なので、ちょっと不可解です。写真にあります通り、同じ中日ドラゴンズの細D帽子なのですが、天ボタンは左側の帽子が白色、右側の帽子が青色となっています。多くの選手写真などでは、青い天ボタンのものしか確認できていないのですが、同じ天ボタンの色違いでも、南海でのケースとは異なり、かなり多くの場所で、この「白天ボタン」帽子を見掛けました。
 私の場合、セ・リーグの流れはあまりよく知らないので、もしかしたら、極めて限られた一時期間だけマイナーチェンジしていたのかも・・・。こちらも念のために取り上げさせていただきますので、どなたか御存知の方がいらっしゃいましたら、御一報下さい。

解決いたしました。多くのみなさんの御協力、心から感謝いたしております。結果につきましては、本ページの方にて御説明させていただいております。




 これらの疑問につきまして、御存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひとも御一報下さい。どうぞよろしくお願いします。


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