日拓ホーム フライヤーズ
日拓紫帽子
使用期間 昭和48年後期
展示No. F05
ライオンズ帽子頒布会製 球団承認タグなし特注帽子
名門、東映フライヤーズの後を受けたものの、僅か1年で儚く消えた幻の球団、日拓ホームフライヤーズの後期帽子です。御存知の通り、この時期の日拓は「日替わりユニホーム」ということで、従来のユニホームに新しいデザインを加え、合計で7種類のカラーリングを準備するという「奇策」に出ました。ファンからすれば、その日その日のゲームによって様々なユニホームを楽しめ、同時に敵チームを撹乱する・・・という作戦は、大いに話題となりましたが、実際には自軍の選手自身が混乱してしまうという、笑うに笑えない結果に・・・。一部のローテーション投手の中は、実際にゲームで袖を通さなかったユニホームもあったといわれています。当然、このユニークな企画も、その年の末に日本ハムへ身売りすることで、寂しく消えてしまいました。この帽子はそのうちの1つで、鮮やかな紫地に黄色の球団マークが新鮮です。
この企画ですが、ユニホーム・デザインの画一化が叫ばれている昨今、よくよく考えれば、ぜひ考えてもらいたいものですし、一時期実施された近鉄の「ビジター赤・黒2パターン」程度ではなく、仮にここまで徹底してくれるのなら、かえって面白いのではないかと思ってしまうのです。そういう意味でも、決して嘲笑されるような「おかしなもの」でもなかったはずですし・・・。もしかすると、時代が早すぎたのかも知れませんね。
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