New Standerd
〜 EF65 1035号機(高崎機関区) 〜



(総武快速線 船橋-西船橋 にて)

電機ファンにとって、やはり「原色機」というのは、それだけでポイントが高いようで、差し替えなどで予定外のスジに原色機が入ったりすると、それはそれでハッピーのようです。もちろん、その逆もあるわけで、一生懸命待ち構えている彼方に、更新機の姿が見えてくると、それはもう、ブーブーなのでありました。鶴操で変わったか? いや、もしかしたら高崎で最初から入っていなかったかも・・・と、溜息混じりの話をしながら、通り抜けて行くカマを見送ります。そんなファンの前を、申し訳なさそうに通り抜ける更新機・・・。おまけに、最も新しい2色更新機だ・・・となれば、溜息もなおさらなのでありましょう。
スジが通り過ぎ、続々と帰って行くファンたちの姿を眺めながら、自分が一番熱かった「あの頃」を思い出します。そういえば、今、彼らが待っていた「原色機」こそ、当時の俺たちにとっては、大ハズレだったんだ・・・。なんだか、本当に懐かしくなります。
宇都宮や東機担当の臨スジなどが入ると、私たちは、ひたすらゴハチを待ちました。カマの動きや運用状況を見、ゴハチで間違いないと踏むと、暑かろうが寒かろうが、必死になってスジが来るのを待ちました。そんな時、遥か彼方に「原色機」の姿が見えた時、私たちは今の彼らと同じく、思いっきり落胆し、溜息混じりに帰って行ったっけ・・・。
あの頃の「大ハズレ」は、今、「大当たり」となり、でも、ファンの姿はいつも変わらないのでありました。「大ハズレ」の2色更新機も、ずっと現役を退いていた中年オヤジからすれば、なかなかどうして、新鮮でカッコよく映るものです。新緑の快速線を軽やかに走り抜ける「ニュー・スタンダード」は、なかなか爽やかなボディー・カラーをまとっていたのでありました。

 


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