サムライでござる
〜 EF65 1116号機(高崎機関区) 〜
(総武本線 四街道-物井 にて)
何度かぶらりとカマ撮りに出掛け、ネットや雑誌などで改めて情報を集め出すようになってくると、大昔の勘も、少しずつ戻ってくるようで、気持ちいいものです。シャッターも、少しずつ狙った通りにキチンと切れるようになり、できあがってくる写真も、それなりに満足が行くレベルに戻ってきました。ところが、どうもスッキリしないのが、ネット上で溢れる、今の鉄チャン用語の数々・・・。「ウヤ」とか「スジ」とかならわかりますが、あまりに新しい言葉が多すぎて、ネット上の掲示板すら、まともに読めません。
「今日も満コキでした\(^ ^)/ このスジ、火曜から木曜までは、たいてい満コキです」・・・ハァ? 満コキだとぉ・・・?
頭の中に「?」を50個くらい残しながら、次の休日、またいそいそとカメラを持って出掛けます。陽射しも強すぎず弱すぎず、緑も映えて絶好の撮影日和・・・。いつも通り、誰もいない線路際で、カマの登場をのんびりと待っていると、遥か向こうのカーブから、「原色」PFが姿を現しました。「ま、綺麗だからいいとするか・・・」 何とか無事に、一瞬の「その時」をフィルムに刻み込むと、その日はそれで線路際を離れ、別の取材へと出掛けました。
帰宅後、ネットで色々な掲示板を見ていたら、さっき撮ったスジの話が、もう話題になっています。
「今日も満コキでした\(^ ^)/」・・・なるほど! わかったぞぉ!
コンテナを完全に積載していることを、今のファンは「満コキ」というんですね! 何も乗っていなければ「空コキ」かぁ・・・。我ながら、大感動なのであります。そういえばあのころ、コンテナ満載のことを、なんて言っていただろうか・・・? 江戸時代のサムライが、突然現代社会にタイムスリップして、ワケのわからん言葉の応酬に戸惑い、理解し、感動する・・・。まさに、そんな感じなのでありました。頭のハゲた中年サムライは、遠い昔の自分たちを思い浮かべながら、いつまでも、その言葉を探し続けておりました。
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