内蔵電池を交換しよう




起動システムやスタンバイ時の内蔵時計などに電源を供給している内蔵電池は、当然ながら消耗品! 使用状態にもよりますが、3年近くも使い込めば、徐々に弱ってきてしまいます。さり気なく時計や日付が狂い始め、起動がスムースに行かなくなることが出始めたら、すぐに交換してしまいましょう。電池は、大きめのパソコン専門店に行けば購入することができますが、マック用といっても様々な種類がありますので、「パフォーマ6210用で」と機種名を告げて購入する方が無難です。
 この電池自体は、Performa5210以降のPowerPC搭載パフォーマ、Power Macintosh6200シリーズなどと同様のものですので、いざとなれば転用できないことはありません。もっとも、時期的なものを考えれば、やがて新品に代える必要は出てきましょうから、やはり、こういう時には、シャキッと新品に代えてしまいたいものです。私は、この電池を、秋葉原の専門店で2000円ちょっとで購入しました。





これが、ロジックボード上にある電池の状態です。電池自体は、マジックテープで留められており、電池から伸びたコードが、コネクタを介してロジックボードに電気を供給していることがわかります。コードには赤と黒の2本がありますので、実際の作業に入る前に、その位置とコネクタへの接続状態など(斜め向きの赤い矢印で指してある部分)をしっかり確認しておきましょう。




それでは、実際の作業に入りましょう。
まず、電池とロジックボードをつないでいるコードをコネクタから外してやります。ここでは、ロジックボード上にあるピンに対して、電池側のソケットが挿されている感じの設計になっていますので、無理に引き抜いた場合、ダメージは電池ではなくボード側に出てしまいます。こうしたつまらぬミスでボードを駄目にしないよう注意しましょう。要領としては、ソケット部を軽く持って、真上にゆっくりと引き上げる・・・という感じでしょうか?





コードを外し終えたら、今度は古い電池を取り外します。こちらについては、単純にマジックテープをジャリジャリ外して行くだけですので、さほど面倒ではございません。電池自体はこの後必要としないものですので、むしろその周囲にある回線やチップ、コネクタ類を傷つけたり、ダメージを与えたりしないよう、そちらへ配慮する方が大切です。




古い電池を外し終えたら、新しい電池の準備に入りましょう。袋から取り出し、電池裏面に貼り付けられているマジックテープの保護シールを取り外します。その際、あまり力を入れて剥がそうとしますと、電池側に貼り付いているマジックテープ自体まで剥がれてしまうこともあります(苦笑)ので、あくまでも保護シールだけを剥がすようにして下さい。写真撮影の関係上、ここでは片手しか写っていませんが、本来なら、もう片方の手で電池を押さえておくのがベストです。




電池を取り外した後のロジックボードの状態です。手前右側、コミュニケーション・スロットの横に、マジックテープの台座があるのが御確認いただけますね! これから、ここに新しい電池をセットして行くことになります。




まずは、台座位置に合わせて、電池本体をセットしましょう。当然、電池側は、マジックテープが付いている方を下にして持ち、ゆっくりと位置合わせをしながら貼り付けて行きます。他の回線やチップなどに影響がなければ、貼り位置などはどうでもよいことなのですが、コードが他の機器の邪魔になったり、ロジックボードの出し入れ時などに引っかかってしまったりしないよう、コネクタと反対向きに取り付けておく方がいいように思えます。




電池本体をセットしたら、いよいよコードの接続に入るわけですが、その前に、先ほど御説明したロジックボード側の接続部を確認します。写真にありますように、4つのコーナーから3本のピンが真上に向かって出ている形になっていますが、1つ間をおいて独立しているピンが、赤いコードの真下に入る・・・と思って下さい。右から2本目のピンがありませんが、これは故障ではありません。




コードをゆっくりと真上まで持ってきてから、先ほど取り外した時と同じ要領で、真上からゆっくりとソケットを押し込んで行きます。赤と黒のコードと、その接続位置を間違えないよう、充分注意して下さい。




ソケットがおくまでしっかり入れられれば、作業自体は完了です。電池から伸びるコードは、少し余裕を持った長さになっておりますので、他の回線やチップなどに引っかけたり、ロジックボードの出し入れ時に引っかけて切断したりしないよう、電池の下部などにきちんと巻き込んでおくのがベストです。