家賃ゼロの「稚ザリ用天然餌&シェルター」だぞぉ! 
〜水槽導入用クヌギ葉を用意する〜


その1  素材探しに出掛けよう



今回のテーマは「水槽導入用クヌギ葉」ですが、必ずしも「クヌギの葉」でなければならないわけではありません。クヌギ以外にも、コナラやブナ、クリなど、いわゆる「落葉広葉樹」の多くの種類が利用可能で、どれが一番いい・・・というような優先順位や縛りなどもありません。いわば「カブトやクワガタが集まる木の枯れ葉」という感じでしょうか? ご自宅や公園のものも使えますが、都会の場合、害虫駆除の薬剤噴霧などが行われている場合もありますので、できれば、そういう場所以外の方が安全面でベターです。住宅地から少し離れた雑木林などがあればベストですね! 今回は、佐倉からのんびりと歩きながら、豊かな自然が残る印旛沼周辺の森に出掛けることにしました。この、いかにもトトロが出てきそうな里山の風情が、田舎者である私にはたまらんのでありまして・・・(笑)。




枯れ葉を採取する時期は、その地方や気候状態にもよりますが、関東圏であれば葉が完全に落ちる11月下旬から、桜が咲き始める3月下旬ごろまでがベストです。雪が降る地域でしたら、やはり初雪前がよいでしょう。この写真は、12月下旬の森の中の風景です。クヌギやコナラの木の下には、このように枯れ葉がぎっしりと落ちていますね! 落ちたばかりですから、まだフカフカしていて、歩くのも快適(笑)・・・です。夏場は、息子たちを引き連れて、ここにクワガタを探しに来るわけですから、結局一年中出入りしちゃっているわけですねぇ(苦笑)。ホント「母なる森」なわけで・・・。




雑木林ですから、落ちている葉はクヌギやコナラだけとは限りません。マツやスギの葉もあるし、枯れ笹や竹なども混じっています。ここで選り分けてもいいのですが、意外と充分な選り分けができず、結局2度手間になってしまうことが多いので、ここでは表層にある葉っぱを拾い集めて行くことにしましょう。飼育本数や投餌量、投餌頻度などにもよりますが、通年稼動している飼育水槽が30本レベルで、まるまる一年間、レギュラーのローテーションに組み込んで使っている佐倉の場合、45リットルのゴミ袋1袋以上はたっぷり集めて持ち帰りますから結構な量ですよね(森から出てくる姿は、明らかに怪しい・・・苦笑)。なお、表層の乾いた枯れ葉をどかすと、中から湿った葉や発酵や腐敗の進んだ葉も出てきますが、ここでは、そうした「美味しそうな葉」をあえて選ばず、表層の乾いた葉を持ち帰る方がよいでしょう(理由は、後で御説明します)。




真冬であれば別ですが、春から初秋などに森へ入ると、時折、こんなお友だちに「こんにちは!」することがあります。でも、決して「怖い」とか「気持ち悪い」とか言わないで下さいね! こうした生き物が住める森こそ、本当に豊かな森なのです。すべての方に同感いただけるとは思いませんが、一度豊かな森の素晴らしさを知ってしまうと、こういう仲間の排除された「整備された公園」の、なんと空しいことか・・・。最初はビックリするかも知れませんが、何度も見ていれば、すぐ慣れます! よほど近づいたり攻撃したりしなければ、相手から攻撃してくることはありませんし、このようにトグロを巻いているシーンなんかに出会うと、妙に感動してしまうモンですぜ! ただ、マムシとヤマカガシは有毒ですので気をつけて!




持ち帰ってからの分別作業で、だいたい3分の1程度は「規格外品」になるので、森からは必要量の1.5倍程度を持ち帰るのが一般的です。森の中で必要な量だけ枯れ葉を集めたら、エッチラオッチラ持ち帰り、まずは分別作業に入りましょう。最初に抜くのは、いわゆる「針葉樹」系の葉と竹・笹類・・・。いずれも餌として適さないばかりでなく、針葉樹の一部が出す精油成分には、ザリガニにとって好ましくないと言われるものもありますので、ここでの手抜きは厳禁です。




また、同じ広葉樹でも、このマテバシイなどを始めとした「油脂分の強い葉」も取り除いてしまうのが一般的です。これらの植物は、葉自体に厚みがあり、枯れても写真のように光沢があるので、見分けは簡単でしょう。ちなみに、焚き火なんかではこういう葉こそ重宝しますぜ! 火力が弱い時に集めてきて投入すると、一気に火勢が強まります。焼き芋なんかの時の「火付け葉」には最適! さすが油の葉・・・です。




ついでに、写真のような虫喰い葉やちぎれ葉なども除去してしまいましょう。すぐに与えるようであれば問題もないのですが、これからしばらく漬け込むことを考えますと、こういう葉の場合、与えられる状態になる前にボロボロに崩れてしまって、使い物にならないことが多いからです。枯れてカラカラになっていても、しっかりと葉肉を維持している葉であることが大切です。




このような分別作業を経て、残ったのがこのような葉・・・ですね。これで、素材の準備が完了! いよいよ、ここからが準備の始まりです。ただ、ここまで来る段階で、残った量が持ち帰った量の半分以下になっちゃった・・・なんていう方も、中にはいらっしゃるかも知れません。ただ、こればかりは「経験」ですので、何度も通って、何度も作って「カン」を養って行くしか方法はないでしょう。日ごろから街の樹木などにも目をやり、葉の形や特徴などを観察してみるのもいいことです。




漬け込みスペースがあれば、枯れ枝を丸ごと使うのも一つの方法ですね! 葉と違い、枝はあまり食べませんし、漬け込みにも時間が掛かりますが、稚ザリたちが捕まって遊ぶには、ちょうどいいアイテムになる場合もあるものです。もちろん、木から折ってくるのは厳禁! 植物に対してもいけないことですし、生葉や生枝の場合、使えるようになるまでの処理が大変です。持ち帰るのであれば、写真のような「完全な枯れ枝」であることが、様々な意味で有効ですね!