ビー玉を「買おう」

ビー玉の素晴らしさに魅せられると、やはり、1個や2個は手に入れたくなってしまうものですね。宝石と違って、買うのにも大きな決断や勇気がいるわけではありませんし・・・。ここでは、そんなビー玉の「入手方法」について考えてみたいと思います。



意外と少ないオモチャ屋さん

「ビー玉=オモチャ」ですから、多くのみなさんは、オモチャ屋さんへ行けば売っていると思われるでしょうし、私も最初は、そう考えていました。確かにこれは間違いでなく、現在でも大半のオモチャ屋さんで購入することはできますが、自分の好きなデザインのものを選んで集める・・・となると、少々難しいのが実情です。何軒かのオモチャ屋さんで実際にお話を伺ったところ、「ビー玉自体、ほとんど売れなくなっているし、少なくとも、昔のように1個ずつ買って帰るような子どもはいなくなった。バラで在庫を抱えていても仕方ないので、10年以上前から、ネット入りのセットを仕入れている」・・・というような回答を非常に多くいただきました。実際、大半のオモチャ屋さんでは、昔のような「バラ売り」をしておらず、形こそ違え、写真のように「ネット入りセット」として、だいたい100〜200円程度で売られているのが普通でした。いくつかの種類や大きさの玉を7〜15個程度(これは、メーカーや値段によっても大きく異なります)で、ランダムに小分けして入れてあるようです。ビー玉自体が必要であるのならばともかく、様々なデザインのものを集めるために探し回るのであれば、オモチャ屋さん(特に、新しいお店やショッピングセンターのオモチャ売場)ですと難しそうです。箱単位の生産自体は続いていますから、オモチャ屋さんに頼んで問屋さんに発注してもらうことも不可能ではありませんが、当然、頼んでおいてバラで買うことはできませんから、頼んだ分は、丸ごと買い受けざるを得ません。よほど好きな玉ならともかく、同じビー玉を何百個持つことは現実的でないですし、1つのバリエーションごとに「箱買い」するのも、ちょっと・・・。


駄菓子屋さんを覗いてみよう

では、バラ売りでビー玉を買うには、どうしたらいいのでしょうか?
  「30年代ブーム」と呼ばれ、古き良き庶民の暮らしを再現したものがもてはやされた時期がありましたが、それ以降、広く注目を浴びるようになった業種に「駄菓子屋さん」・・・があります。昔は、どこの街にも必ずあり、その地区の子どもたちにとっては、学校よりも大切な「社交場」でありました。たいてい、表通りから一歩入った路地裏にあって、優しそうなお婆ちゃんが、子どもたちの話し相手をしながら店番をしているイメージ・・・でしょうか? 細かいディテールはともかく、安いお菓子とオモチャ、そして様々な遊び道具を、10円玉1枚で手に入れるところができたのです。当然、ビー玉も「バラ売り」が普通・・・。1個3円だ、5円だ・・・と、子どもたちの予算と好みに応じて、自由にチョイスすることができたのです。
デパートなどで「催事」的な要素で開かれる「駄菓子屋さんコーナー」となりますと、基本的なコンセプトが「お客さんに幼いころを懐かしんでもらうこと」ですから、街に残る駄菓子屋さんよりも、意図的に「古さ」を強調した作りや品揃えになるのが普通で、ビー玉についても、写真のようにしっかりと「バラ売り」してくれるところが多く見受けられます。
こうやって色とりどりの綺麗な玉がたくさん並んでいるのを見ると、やはり胸が躍りますよね! たまたま家族で買い物に来ていた「昔の子ども」が、手を引いていた「今の子ども」と一緒になってビー玉選びをしている風景は、非常にほほえましいものです。
こうした場合、だいたい1個3〜10円程度といったところでしょうか? 値段はサイズによって統一されているのが普通ですので、(そのお店にもよりますが)同じサイズのものであれば、色々なデザインのものを混ぜても大丈夫であることがほとんどです。10個なり20個なり、自分の気に入ったデザインのものを、気に入った数だけ選べるのが嬉しいですね。こういうお店を見つけておくと、ビー玉集めも一気にはかどるものです。



海外のビー玉を入手するには・・・

元々「オモチャ」という認識で扱われないことの多い海外のビー玉は、当然のことながら、オモチャ屋さんや駄菓子屋さんといったところでは売られていません。また、日本国内ではビー玉、ガラス系アイテムなどの専門店などが極めて少ないため、輸入雑貨店やアンティーク・ショップなどを丹念に見て回るしかないのが実情です。ただ、最近では、ネット上の通販サイトもあるようですので、こうしたショップやネットオークションなどで丹念に探すと手軽でしょう。特に、高価なハンドクラフト物については、こういうルートから少しずつ収集を始めた方が失敗は少ないと思います。 それでも、中には「どうしても自分の目で選びたい」という方もいらっしゃるはず・・・。そういう方にオススメなのが「芸術・工芸系素材ショップをチェックして歩く」・・・という方法です。あくまでも「素材」ですので、こうしたルートで入手できるのは、必然的に安価なマシン・クラフト物に限られますが、画材などを扱っているショップのうち、ステンドグラス資材やビーズ製品などを売っているお店の中には、さり気なく置いてあるところが少なくありません。趣味の多様化で、こうしたショップも少しずつ増えてきましたし、都市近郊では、かなりの大型店も出てくるようになりました。値段的にはまちまちで、国内製のビー玉よりも5割ほど高いことが多いのですが、日ごろ目にするデザインとは全く違う素敵なデザインのものも数多くありますので、ぜひ探してみてはいかがでしょうか?


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