塩ビ管のサイズと形状はどうしたらよい?

 基本的に塩ビ管の形状選びに「こうでなければならない」というルールやテクは存在しません。あくまで、個体が安心して身を隠せるかどうかということで判断すればよいことですし、その塩ビ管を配置する場所によって、T字やL字などの形状を使い分けてもよいでしょう。
 導入する塩ビ管のサイズは、あくまでそこに収容する個体のサイズによって選ぶことが大切です。最近の研究で、アメリカザリガニやニホンザリガニに関しては、最も好適な素穴のサイズを求める計算式が導き出されていますが、よほどセンシティヴな個体でない限り、ある程度の余裕ある大きさであれば問題なく入ってくれます。
 こうしたことを踏まえた上で、もし何らかの工夫を施すとすれば、やはり管の中で水が滞留し過ぎない方がよいということになりましょう。特に越冬期間中などは、何日間もずっとその管の中に入りっぱなしでいることも少なくありませんから、極端に長い筒状のものであったりすると、思わぬ悪影響が発生することもあります。実際、佐倉においてもこうした観点から、最も多く使われているのはT字管であり、長管などはほとんど使われていません。もちろん、身体の半分も隠せないものは論外ですが、塩ビ管の導入にあたり「中を完全に真っ暗にしなければならない」という点に関しては、さほど気にする必要もなさそうです。