西武 ライオンズ
春期キャンプ報道関係者用帽子(西武ライオンズ)



   

関係者配布期間 平成11年春

展示No. L05
メーカー不詳 球団承認タグなし帽子

 選手にとってはもちろんのことでしょうが、ファンにとっても非常に待ち遠しいのが、2月1日のキャンプ・イン。各新聞社やテレビ局も「球春到来」のキャッチコピーの中、連日、キャンプの様子を報道して行きます。ファンも、選手のユニフォーム姿にワクワクしながら、連日の仕上がり具合を見つめているのです。考えてみれば、どんな強豪球団のファンでも弱小球団のファンでも、等しく同じ「優勝」の夢を見ることができる、本当に貴重な時期なのかも知れません。
 そんな春期キャンプ期間中、キャンプ地は大勢の人で賑わいます。巨人みたいに「連日ン万人」というところはありませんが、多くのファンや報道陣でごった返すのが普通・・・。そこで、ファン立入禁止の場所でも取材できるよう、報道陣には、こうした「目印」となる帽子が配られています。「プレス・キャップ」ともいうこの帽子、毎年、それぞれの球団が独自のデザインで作る「別注・非売品」ですから、熱狂的なファンにとっては垂涎の的。関係者たちから出されるのでしょうか、例年、キャンプが終わるあたりから、各球団の帽子がネットオークションにも登場し始め、一時期ほどではないにせよ、そこそこの価格で落札してはいるようです。確かに、デザイン的にも、凝ったものからシンプルなものまで多彩であり、作りもしっかりしたものからチャチなものまで、それこそ球団それぞれの「カラー」は出ていますから、コレクション性は充分ありましょう。
 どういうわけか、今まであまり「そそられる」帽子に巡り会わなかったため、ほとんど触手も伸びないまま、今に至ったのですが「やっぱり1個くらいは、展示しておいた方がいいかなぁ・・・」などと思っていた時に出会ったのかこの帽子です。
 平成の怪物という異名を取り、上原と並んでフィーバーが巻き起こった松坂大輔投手の入団年である平成11年(1999年)春期キャンプのライオンズ・プレスキャップ(報道関係者用帽子)は、怪物クンの若々しさとは似ても似つかぬシックな色合い。ツバに至っては、往年の南海ホークスを思わせる渋さが興味をそそります。前年のパ・リーグ、ペナントレースを制覇したことを示す金刺繍と、さり気なく盛り上げ刺繍された「Press」の文字・・・。派手過ぎず地味過ぎず、そして作りも比較的しっかりしており「3日かぶったら、もうボロボロ」という即席帽子ではありません。これなら、球場に出掛ける時にかぶっても恥ずかしくないですし、プレスキャップにしておくにはもったいないくらいの、なかなかバランスの取れた帽子ではないかと思います。



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