千葉ロッテ マリーンズ
ファン観戦用帽子(千葉ロッテ)



販売期間 平成4年

展示No. M07
クロスキャップ製 球団承認タグ付き市販帽子

 千葉に移転したロッテは、それまでのイメージを払拭すべく、実に様々な策を打ち出してきました。球団名を変えたり、ユニホームにピンクを盛り込んだり・・・ということはもちろんですが、ファン獲得のためのグッズ作成にも、今までとは一風変わった「新しさ」を前面に出してきたのです。
 もちろん、その努力は着実に実を結び、川崎時代からは考えられない「マリーンズ人気」が生まれたわけですが、中には「ちょっとやり過ぎたかなぁ・・・」というものも、いくつかありました。
 この帽子も、たぶん、その中の一つといっていいでしょう。女性を意識したグッズの中に盛り込まれたこの帽子は、ビジターユニホームに合わせたグレー地に、長髪でも乱れない平行型の縫製・・・。さらに、ピンクのロゴに、顔の日焼けを防ぐためだと思わせる縦長のヒサシ・・・。野球帽というより「ファッショナブル・キャップ」という感じさえさせられますが、人気が定着した今、じっくりと眺めてみると、形はガチョウの被り物に見えますし、色合いは工場の制帽みたいに見えてしまいます。そういえばこの帽子、マリンスタジアムに出掛けてみても、初年度のファンクラブ用帽子に比べると、かぶっている人は少ないですものね。そういう意味で、この帽子は「当時の球団が、なりふり構わず必死の思いでファン獲得に取り組んだ」ことを示す、貴重な足跡であるような気がしてならないのです。



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