流木




佐倉ザリガニ研究所の独断と偏見による  この餌の評価
評価項目
評価値(オレンジが多いほど高評価になります)
キーパー支持レベル
    
投餌時の反応レベル
    
入手の簡単さレベル
    
ローテ組み込み比率
    






  これらは、基本的に「レイアウト用品」として扱われているのが普通であり、これを餌として使用するのは、観賞魚の世界広しといえども、たぶんプレコ類の一部と、我らザリガニだけであろう。確かに、理論的には彼らがこれを食べることも理解できるし、今では当たり前のように語られているのだが、実際、本格的なザリガニ飼育が始まったばかりのころは、他魚種同様「レイアウト用品」として導入されていた。そして、知らない間に小さくなってしまったり、当のザリガニたちがかじる現場を目撃して、初めて「あ!餌になるんだ!」と認識されるようになった・・・という由来がある。害がほとんどない上に、食用にもレイアウト用にも、果てはシェルターにもなるという、ザリ飼育にとっては「究極のアイテム」の1つであるといえよう。







  物自体の大きさから考えれば、かじれる個体はそれなりに大きくなくてはならず、実際に食用として使えるのは、アメザリなら成体クラス以上、中・大型種でも10センチを越えるサイズ以上であると考えてよい。それ以下のサイズでは、原則として「シェルター」という考え方で用いた方がよいであろう。ショップなどでは様々な素材のものが販売されているが、何人かのキーパーによる比較投入実験では、1・マングローブ・ルーツ、2・ローズウッド、3・南米マシンガン・ウッドの順番で反応がよかったそうである。ただ、栄養価などの点で大きな差異があるとも思えないので、一般的に反応が鈍いとされる白木系(サバンナウッドなど)を除けば、入手できる素材のものでよかろう。ショップでは、電動ノコギリなどで適度な大きさにカットされたものも売られているが、選ぶ時には、表面が平滑なものは避け、個体がかじりやすいようできるだけギザギザ(突起部の多い)ものを選ぶのがポイント。







  非常によくかじる(食べる)といわれる反面、個体によっては全く餌と認識しない場合もあるので、注意が必要。食べない個体は、どうやっても反応しないものなので、細かく砕いたり香り付けなどをしてまで与える必要はない。また、外出などで投餌間隔が開く時などの「耐久性飼料」としては有効だが、当然ながら万能ではなく、過度に頼ると共食いなどの原因になることもある。
投入にあたっては、できる限りアク抜きを行った方がよいとされている。アク自体は、飼育水が少々色づく程度で問題もなく「素材の含有成分を無駄なく摂取させるためには、多少水が色づいても、むしろそのまま投入した方が望ましい」・・・という意見もあったが、このパターンでの投入により、稚ザリが全滅したという事例が何件かあったので、とりあえずは安全を重視し、アク抜きをした方が無難であろう。餌としての可能性を考えれば、流木のアク抜きをする場合、アク抜き剤の使用は避けるべきである。また、餌とは関係ない話だが、水質変化に対して適応力の乏しい稚ザリ用シェルターとして使用する場合、完全にアクの抜けきった流木を使うのが一般的で、多くのベテラン・キーパーは、繁殖活動が始まるよりもだいぶ前から、それに使えるような「使い古し」の流木は準備しているものである。こういう部分だけは周到に行きたいところだ。




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