金魚・鯉用沈降性人工飼料




佐倉ザリガニ研究所の独断と偏見による  この餌の評価
評価項目
評価値(オレンジが多いほど高評価になります)
キーパー支持レベル
    
投餌時の反応レベル
    
入手の簡単さレベル
    
ローテ組み込み比率
    






 らんちゅうブームや中国産金魚の大量流通、そして錦鯉の”水槽横見飼い”などのジャンル興隆により、金魚や錦鯉の飼育が再び見直されるようになっている中、専用飼料のラインナップも非常に豊富なものとなってきている。もちろん、それぞれのジャンルにおけるハイエンドのファンたちは、それぞれに特化した専用の飼料を用いたり、あるいは餌を自作して与えるなどの方法をとっていることが多いが、初心者〜中級ファンに対しては、こういう飼料が一定の評価をもって受け入れられており、また、こうした飼料が新たなファン獲得に貢献しているともいえる。
 これらのジャンルは、ザリガニ飼育と比較しても圧倒的に大きなジャンルであることもあり、ラインナップの豊富さや入手のしやすさなどは比較にならないほどであり、様々なメーカーから発売された様々な商品が、ちょっとしたホームセンターなどでも簡単に入手できるところが大きいといえよう。また、植物質主体の餌から動物質主体の餌まで幅広く揃っており、極端な言い方をすれば「このテの餌だけでローテーションを組める」くらいの豊富さだ。他の熱帯魚用人工飼料に比べて、価格帯が低いものが多いことも好条件だ。







 ”金魚用”などと銘打たれたものに関しては、配合的に見てもオーソドックスなものも多く、また、粒のサイズも大小様々なラインナップが揃っているので、特に「この時期のこの個体でないとダメ」という制限はない。むしろ、対象の個体に合わせて性質や粒径などを選ぶようにすればよいだろう。金魚や鯉用の飼料は、浮上性飼料の方が圧倒的に多いので、購入する際に充分注意しておくことは必須だが、そこで誤購入さえしなければ、与え方に関してもさほど大きな問題は起こらないはずだ。
 なお、鯉用などの餌の中には、かなり大粒のものもあるので、そうした餌を稚ザリ〜亜成体期の個体に与えたい場合には、ある程度砕くなどの配慮が必要であるほか、植物質主体の配合による餌の場合、冬期などは反応が鈍くなる場合もあるので、こうした部分はよく状況を踏まえておきたい。







 今回は「金魚・鯉用」ということでひとくくりにして取り上げたが、餌によってはまったく異なる性格を持つことが少なくないため、あくまで1つ1つの餌に関してキチンとその性格を踏まえた上でローテーションに組み込む必要がある。たとえば上の写真で見ても、同じ”主食用”を謳っていながら、左側の餌はらんちゅう飼育を想定においた完全な動物質主体の配合(粗蛋白質47%)であるのに対し、右側の餌は鯉の冬期耐久飼育に想定をおいた植物質主体の配合(粗蛋白質27%)と、性格的に全く異なるものである。こうした部分をキチンと理解した上でローテーションに組み込まないと、ローテーション自体がメチャクチャになってしまうので充分な注意が必要だ。
 また、安価である反面、(特に鯉用飼料などの場合)基本的なパッケージング量が多いものもあり、購入して開封した後、管理が悪いと餌自体が傷んでしまうこともある。小分けにして脱酸素剤などを入れて冷暗所でストックしておくなど、傷まないよう管理しておくことも大切だといえよう。




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