テトラ「テトラミン」




佐倉ザリガニ研究所の独断と偏見による  この餌の評価
評価項目
評価値(オレンジが多いほど高評価になります)
キーパー支持レベル
    
投餌時の反応レベル
    
入手の簡単さレベル
    
ローテ組み込み比率
    






  御存知、熱帯魚飼料の「定番」。売っていない店を探す方が難しいくらい、有名な餌である。日本に「フレークフード」という概念を持ち込んだ功労者的飼料ともいえる。ただ、ザリ飼育の場合、その形状が仇となり、亜成体〜成体、中・大型種などの飼育ではほとんど用いられない。用途は非常に狭く、底面濾過システムで飼育する小型種、または孵化・独り歩き開始後2〜3回程度脱皮した個体などに使うくらいに限られよう。稚ザリ期、少しずつ成長差が見え始めたくらいの時には、満遍なく餌を行き渡らせるという点で、顆粒状飼料よりもその特性が活きるため、繁殖系キーパーの中には、根強い支持者がいるものである。全然関係ない話だが、学術上の実験で最も数多く登場する「配合飼料」は、本品である。やはり、それだけ有名な飼料だということだろう。







  前述の通り、圧倒的に「稚ザリ期」、体長でいえば2〜3センチ程度までの個体が対象になろう。行って「選り抜き2回目くらいまで」といえば、ある程度経験を積んだキーパーなら御理解いただけるかも知れない。投入時は、できるだけ立体的に餌を配置し、底床になかなか下りられない弱い個体にも充分行き渡るよう、軽く撹拌してやるのがコツ。稚ザリ用ウールや投入水草などに引っ掛かるよう配慮できるのが、この餌の持つ最高の「強み」であろう。







  同社の「プランクトン・フード」と同じく、使う期間があまりにも短く、それでいて1個の容量が多い点が致命傷であるといえる。餌の性質上、成体向けの飼料として転用できず、表面積が大きい分、劣化も早いので、基本的には1シーズン限定と考えてよいだろう。必要な時期だけ、熱帯魚を飼育している知人とか、ショップの店員さんなどに少し分けて貰って使っているキーパーも多い。意図的に撹拌させることもあってか、摂取されないまま漂い、そのまま濾過槽に取り込まれてしまうことも多く、そうなると濾過槽自体に掛かる負担は大きいので、稚ザリ成育後の濾過槽清掃は必須。この餌を頑として使わないキーパーは、こうした部分を問題視しているようだ。元々この餌が悪いのではなく、我々が餌のコンセプトと異なる使い方をしているのだから、餌を責めるのは少々的外れである。プラス面を重視するか、マイナス面を重視するか、キーパー個々の判断力が問われる餌だといえよう。




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