第2回JCCグループ合同イベント

餌質体色異変個体研究の最先端を訪ねて


 8月9日、JCCグループ恒例のイベントが開催されました。今年は、餌質体色異変個体研究の最先端を行き、児童書などでも数多く取り上げられた、神奈川県相模原市の「相模原市立・相模川ふれあい科学館」に、全国からザリ・フリークが集結! ザリ好きにとっては、これ以上にない有意義な一日となりました。それでは、その日の様子を、ちょっとだけ御紹介しましょう!


 数年前、フリークたちをアッと言わせた、この「餌質体色異変個体研究発表」。今でこそ珍しいものではありませんが、やはり「本家」は違いました! 「相模川の生物」をメインコンセプトに展示されている水槽群の一角に、今でもこうして独立したコーナーがあり、多くの来館者が、足を止めて覗き込んでは、上の説明に眼を走らせています。メンバーたちが、ここで釘付けになったのは、言うまでもありません。


 当日は、私たちのために、講習室において、実際に研究に携わっておられる竹嶋先生と今井先生が、スライドを用いて研究状況を非常にわかりやすく御説明下さいました。さらに、館内の展示水槽のみならず、研究の「最前線」であるバックヤードに、特別に入れていただき、実際の個体を見ながら御説明下さいました。説明に聞き入るメンバーたちの目は、まさに真剣そのものです。


 これが、研究を進めるために準備された水槽セット。個体は、すべて単独でプラケースに収容され、エアレーションのかかったトロ舟に沈められています。一見、何の変哲もないトロ舟ですが、ここには、すぐ隣を流れる相模川から直接引き込まれた水が常に注ぎ込まれているという「完全流水システム!」 アメザリの飼育を行う上で、これ以上の恵まれた環境はありません。「あ〜あ、ウチにこのシステムがあれば、マロンかトゲザリの繁殖、狙えるのになぁ・・・」とは、あるメンバーの一言。ホント、羨ましい限りです。


 実験が進められている個体を、パターン別に何個体か取り出してみて、その状況について細かく説明を受けるメンバーたち。餌質による違い、温度や環境による違い、そしてストレス要因の有無・・・など、各々のメンバーが日ごろの疑問や自分なりの考え方をぶつけ合い、先生方を中心に、盛んな「論議の輪」ができあがりました。







 その後、ふれあい科学館を後にしたメンバーたちは、町田の居酒屋さんで、これまた恒例となった、年に一度の「宴会」へ! ビール片手に、ザリガニの話だけで時間が流れるなんていう飲み会は、日本広しといえども、たぶんここだけでしょう。日ごろはなかなか会うことのできない遠距離のメンバーたちも、まるで旧年来の仲間のようです。「来年は、どこにしようか?」「ここだ!」「あっちだ!」と、早くも来年のプランに花が咲きました。
 まさに「ザリガニ尽くし」の一日。これがあるから、ザリ・フリークは、やめられません! ふれあい科学館の諸先生方、本当にありがとうございました。

なお、今回のイベントで学んだ詳しい内容につきましては、できるだけ早い機会に当ホームページ上でも取り上げる予定でおります。どうぞお楽しみに。


 「相模原市立・相模川ふれあい科学館」では、上記にもあります通り、現在でも、餌質によって体色の変化したザリガニを展示した水槽があり、入館者はじっくりと見ることができます。相模原駅・橋本駅・渕野辺駅から水郷田名行きのバスに乗り、終点で降りるとすぐです。入館料は大人300円、小・中学生が100円です。興味のある方は、ぜひ一度、足を運ばれてはいかがですか?