海産種感染型バーンスポット病
この病気は・・・
この病気は「実際の飼育でよく見られる、治癒可能な病気」に載せてありますバーンスポット病とほぼ同じ病気で、証拠こそありませんが、もしかすると、すでに日本でも発生していて、前述のバーンスポット病と混在されている可能性があります。バーンスポット病の場合、原因となるのはRamularia astaciやDidymaria cambari、そしてFusarium spp.などであり、一方、この病気はChitinolytic系列のバクテリアが原因・・・ということになっているのですが、我々のような素人レベルでは、その違いなどを見分ける術もありません。従って、基本的には「バーンスポット病」の1パターンという考え方でも、問題はないでしょう。
この病気も、バーンスポット病と同様、発見が早ければ、さほど恐ろしいものではありませんが、病状が進行してしまうと手がつけられなくなりますので、導入時の充分なチェックが必要です。購入の段階で、すでにこの病気にかかっていると思われる個体については、手を出すべきではありません。
原因と症状
前述の通り、Chitinolytic系列のバクテリアが擦れ傷や欠損箇所などに入り込み、焦茶っぽい色素沈着を起こすというパターンをとります。この沈着部は、やがて内部組織と癒着し始めてしまい、バーンスポット病と同様、脱皮ができなくなってしまいます。
症状や病気の進行過程などについても、バーンスポット病と同様と考えてよいでしょう。
伝染する?
非常に伝染性の高い病気であるといわれ、劣悪な飼育環境が引き金となり、次々と発病するようです。これは、そうした飼育環境によって、個体自体の体力が落ち、免疫・抵抗力が不足してしまうためでしょう。
類似の病気は海産のクルマエビやロブスターなどの養殖施設でも頻繁に見られるとされています。ただ、これが全く同じ種のバクテリアで、直接感染するかどうか・・・という部分については、手許の資料が少ないため、わかっていません。判明し次第お知らせいたしますが、念のため、海産エビ類などを飼育している場合には、注意を払っておいた方がよいでしょう。
予防・対処方法
これも、基本的にはバーンスポット病と同じであると考えてよいと思われます。