藻の甲殻付着


この病気は・・・

 病気ではありませんが、甲殻や腹節、胸脚などに藻(主として緑藻)が付着してしまうというものです。劣悪な飼育環境(特に飼育水)において発生しやすく、放置すると脱皮障害などを引き起こしますので、軽視できません。「個体回転の鈍いショップ」などでの売れ残り個体に最も多く見られるパターンです。

原因と症状

 小規模水槽において換水を怠り、水が澱んだ状態になっている時に発生します。また、餌のやり過ぎによって飼育水が富栄養化した場合にも発生しやすいといわれています。いずれにしても、管理の悪い水槽の壁面に、藻が付着するのと同じ原理である・・・と考えて構いません。
 初期段階では、頭胸甲のところどころに緑色の斑点(藻の塊)が出てきますが、時間がたつに連れ、甲殻全体に広がって行きます。腹節や胸脚に広がってしまうと、(これが直接の原因であるかどうかはわかりませんが)個体の動きも鈍くなるようです。発病環境が酷似しているため、こうした個体のほとんどが「バーンスポット病」を併発させ、脱皮障害で死に至る・・・というパターンがほとんどです。

伝染する?

 伝染はしませんが、同じ環境で飼育する限り、どの個体も発生しやすくなります。

予防・対処方法

 もし、発生してしまった場合、初期であれば歯ブラシなどでこすり取りましょう。また、軟らかめの水で飼育している場合は、薄め(1〜3%)の海水混和も効果がある・・・とされています。藻の付着が激しい場合は、同じく歯ブラシなどでこすり取った後、できるだけ早めに脱皮させるようにしましょう。この際、脱皮殻は放置せず、直ちに取り除きます。
 予防については、とにかく劣悪な飼育環境を避ける以外にありません。この症状は、小規模な水槽になるほど発生しやすく、これは、個体が充分に動き回れないことも一つの要因である・・・という考え方もあるくらいだからです。どうしても小さい水槽しか用意できない場合は、多少強めのエアレーションをかけ、水が澱まないようにしましょう。また、個体に負担が掛からない程度の頻繁な換水も効果があります。
 なお、これは、バーンスポット病同様、水位が低い場合に発生しやすい傾向があります。水は多めにし、エアレーションで酸欠を防ぐのが、順調な飼育をする上での第一条件であるといっても過言ではありません。
 ショップでも、付着の激しい個体については、(見栄えの問題もあることから)かなりの幅でディスカウントしてしまう傾向があります。ただ、こういった個体の場合、購入したとしても、早急に脱皮させない限り、長期飼育は難しく、じっくりと個体を観察して、脱皮できそうな状態であれば購入、そうでなければ見送り・・・ということになりましょう。この判別基準については、文字で表現しきれるものではなく、また個体によっても格差が大きいので、どうしても飼育経験と勘に頼らざるをえません。初めてチャレンジする場合などは、避けておいた方が賢明だ・・・ということになりましょう。