JCCグループ合同・平成12年春・ミニ・オフ会


 東京水産大学で行われている水産学会で、ニホンザリガニの研究発表がある・・・! こんな情報をいただきますと、ザリ好きとしては、いても立ってもいられなくなるものです。ということで、今回、関東甲信越エリアのメンバー6名で誘い合い、急遽立ち上げたのがこの企画! 例によって「中身の濃い」一日となりました。それでは、その日の様子を、ちょっとだけ御紹介しましょう!


 午後1時に品川駅に集合したメンバーは、駅前でお会いした川井先生にも、さっそくザリの質問をぶつけてしまい、いきなり「ザリ・モード」全開に! 川井先生とお別れした後は、さっそく学会が行われている東京水産大学へ・・・。今回、互いに初対面のメンバーが数多くいましたが、徒歩10分の道のりでも、当たり前のようにザリ談義が弾むのが不思議(笑)ですね。そして、ポスター発表の会場には、ありましたありました・・・。興味深い内容がひとつひとつ書き込まれたポスターに、メンバー全員の目が釘付けとなります。

 会場では、すでに研究者による発表時間が終わっているにも関わらず、我々のために、今回研究を発表されている農林水産省・水産大学校の中田さんと、いつもお世話になっている浜野先生がお待ち下さっていました。しかも、中田さん自ら、我々のために改めて発表内容を説明して下さることに・・・。テーマは「ニホンザリガニにおける人工巣穴の内径と長さ」。ポスターを前に、メンバー一同、じっくりと説明を聞きます。そして、発表後は例によって質疑応答の時間! メンバーから出された数々の質問について、中田さんと浜野先生が丁寧にお答え下さいました。前回もそうでしたが、日ごろアマチュアレベルでしか語り合えない内容の数々を、こういう形で聞いていただき、アドバイスをいただけるのは、本当にありがたいことです。そして、今回の研究発表を拝見し、ニホンザリガニを「消費」し続ける立場にある我々にとっても、この種の保護と育成は、絶対にやらなければいけないことだと痛感しました。


 東京水産大学を辞した後は、参加メンバーで相談した結果、ショップ見学がいいだろうということになり、ザリガニの品揃えが多く、非常に好意的なことで有名な、渋谷区の幡ヶ谷にあるショップ「AQUA PET JOY」さんへお邪魔することになりました。店内には、マロン・ヤビー・レッドクロウといった定番種に加え、アメザリ青個体、巨大ウチダザリガニなどが状態よくストックされており、メンバーも真剣な眼差しで水槽を覗き込みます。新着の赤ザリも大量に入っており、微妙な色合いが印象的でした。店主の小田島さんも、ザリガニには並々ならぬ御興味をお持ちとのことで、今後ともザリガニを通じてお客さんと情報交換を続けながら、1つの「キー・ステーション」みたいになって行ければよいと考えている・・・というありがたいコメントをいただきました。JCCの各メンバーにとっても、非常に心強いお言葉! こうした「信頼できるショップ」というのは、キーパーにとって必要不可欠なものです。このようなショップが少しでも増えてくれれば、ザリの世界も大きく変わってくるはずなのですが・・・。


 そして、JOYさんを辞した夕方5時からは、幡ヶ谷の居酒屋にて恒例の飲み会! もう、何をおいてもこれが一番の楽しみで参加したメンバーもいるとかいないとか・・・。ビールで乾杯した後は、お店からサービスされた焼酎のボトルを開けながら、飽くことなくザリ談義が続きます。それでも、やはり話題の中心はニホンザリガニとタンカイ・ウチダザリガニの今後・・・。参加メンバーひとりひとりが、ただ「飼う」というような域を越え、「今後どうして行くべきか?」という真剣な討議となって行きました。飼育経験や飼育種の壁を越え、「ザリガニ」という生き物と真剣に向かい合う姿勢は、いずれ必ずや何かの「実」となって行くことでしょう。「それじゃあ、次は総会の時にお会いしましょう」と、メンバー同士、総会での再会を約束してお開きとなりました。


 急に企画化されたこともあり、参加できなかったメンバーのみなさん、本当に申し訳ございませんでした。あっという間の半日でしたが、楽しく、そして有意義な時間を過ごすことができて、本当によかったなぁ・・・と思っております。また、今回、我々のために貴重なお時間をいただき、御指導下さった中田さん、浜野・川井両先生、本当にありがとうございました。